〜Ventidue〜 ページ23
「……ここかな」
家の主を私と同じように三年待った家。
もうすでに改築されていて、前見た時より大きくなっている。
やっぱり、私の予想通りここにアジトを作るみたい。
私はこの建物の中にいるであろうジョットに会うべく、インターホンを押した。
ポーン……
相変わらず不思議な音だと思う。
ピンポンじゃないんだ、って昔ジョットと笑ったのを思い出した。
「はい…」
扉をあけて出てきたのは
右腕って言ってた赤い髪のひと。
「あ、えっと、あの…ジョット、いますか?」
あまりにも不機嫌そうなそのようすにどもりながらジョットがいるかをたずねる。
すると一層眉をしかめ、不機嫌そうに答える。
「…彼なら忙しいそうなので合うのは遠慮していただきたいそうですが」
「そ……そうですか…」
ちょっとした威圧感をかんじて、それしか言えなかった。
「えっと…あの、ジョット、元気…でしたか?」
「見りゃわかるでしょう」
「う…そうですよね…あ、じゃあ私ジョットが落ち着くまで待ってますね…」
「今日中には終わる様子は無いが」
「うぅ………」
私の対応が面倒になったのか敬語が取れている。
「…言わねぇとわかんねぇのか。今日は会えねぇから帰れってんだ」
「!」
睨みつけられて足がすくむ。
その睨みで私は
『化物!』
あの時のことが頭の奥でフラッシュバックした。
「……ん…さ…っ!」
「あ"?」
「ごめんなさいすいませんお願いです何もしないでください…っ!」
私は無意識にその言葉を発していた。
ジョットの仲間がそんなことするとは思えないけど、怖くて……
思わず目から涙が出そうで目をつむって堪える。
「…殴んねぇよ…」
少し驚いたのか、少し動揺の見える言葉がかけられた。
それでも怖くて顔を上げられなかった。
と、そこに
「あ、A!」
心の落ち着くあの人の声がきこえた。
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剣姫(プロフ) - 桜さん» そうなんですか?指摘ありがとうございます。 (2013年12月12日 10時) (レス) id: dc7c621dd0 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - ボカロの曲って本当は使っちゃいけないんですよ。犯罪ですから。 (2013年12月12日 9時) (携帯から) (レス) id: f012e85f71 (このIDを非表示/違反報告)
剣姫(プロフ) - 出席番号21番さん» ありがとうございます!原曲、いい曲ですよねぇ(*´∀`)期待に添えるよう、頑張ります! (2013年9月18日 15時) (レス) id: dc7c621dd0 (このIDを非表示/違反報告)
りんちょ(プロフ) - えええええええ。゚(゚´Д`゚)゚。。゚(゚´Д`゚)゚。。゚(゚´Д`゚)゚。 (2013年9月18日 15時) (レス) id: 3a119346ee (このIDを非表示/違反報告)
出席番号21番(プロフ) - とってもドキドキして冷や汗が止まりませんw原曲を知っていると胸が痛くなります。更新応援してます!頑張って下さい^^* (2013年9月15日 14時) (レス) id: c9b1900a65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣姫 | 作成日時:2013年8月25日 15時