メロンパン IN THE PARTY2 ページ40
風見side
ここは俺の協力者が経営する店。
普段の定期連絡とは違い、重要な相談や会議をする際に使う店だ。
降谷さんにここの予約を3人分取るように言われて、準備をしたはいいが、理由がわからずソワソワして待つ。
「待たせたな、風見」
予定の21時の15分前に現れた上司。
すぐさま立ち上がり、上司を上座へと誘う。
「良いんですか?降谷さん。これから会う方は一般人なんですよね?それに例の資料を持って来いって、何に使うんです?」
「一般人・・・・・・か。アイツは相当な切れ者だぞ。会えばわかるが」
降谷さんが認めるほどの切れ者。
それなら舐められないように気合いを入れなければ、そう思い背筋を正す。
「フッ。地位の高い奴じゃない。そこまでしなくてもいいさ。しかも俺の同期だから、風見より年下だぞ」
「ふっ、降谷さんの同期?!」
降谷さんが認めるほどの切れ者かつ、同期だと。
頭の中で物凄くイケメンで、礼儀正しく真面目。意志が強く、鋭い眼光。スーツをピシッと着こなす好青年を思い描く。
「噂じゃ公安の推薦をもらってたとか。蹴ったらしいがな。他にも爆処からも・・・・・・」
顎に手を当てて思い出すように話す降谷さん。
すると、引き戸が開いた。
「4分遅刻だぞ」
時計をチラリと見てそう告げる降谷さん。
降谷さんより優秀な人が遅刻・・・・・・?!
意外だと思いつつ、現れた人物を見ると、見覚えのある顔。
「猫川」
「しゃーねーだろ。変な質問されてたんだから」
コイツは・・・・・・猫川A。
先日、公安部に盗聴器を多数仕掛け、情報をFBIに流した挙げ句、降谷さんの赤井捕獲作戦を失敗に追い込んだ鑑識。
作戦後、俺たちは降谷さんに盗聴器の件をめちゃくちゃ叱られた。
忘れもしない。降谷さんのあの阿修羅のような表情は。
「にしても、俺やそこの公安刑事と呑気に会食してて大丈夫なのか?降谷」
平然と降谷さん相手に話す姿を見て、本当に降谷さんと同期なんだなと実感する。
「お前こそ無防備すぎるぞ。コイツが公安な補償もないのに、ペラペラと俺の素性を語るな」
「・・・・・・いや、彼が公安の刑事なのはわかってたさ」
肩をすくめてそう言った彼。
そして、ペラペラと俺が公安であることを証明をしていく猫川。
こんな短時間で・・・・・・何という洞察力。
さすがは降谷さんの同期。
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ぶどう - フウマさん» 了解です!緋色シリーズのエピローグまで書いてから、検討します! (2022年5月17日 20時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
フウマ(プロフ) - 過去編と純黒の悪夢とゼロの執行人、書いてほしいです! (2022年5月17日 19時) (レス) @page30 id: 5bc30b04a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぶどう | 作成日時:2022年5月8日 12時