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メロンパン IN THE PARTY ページ39

とうとう約束の日、金曜日の21時になった。

約束の場所、否、少し高そうなレストランに入る。






「いらっしゃいませ」

「あのー、連れがいると思うんですけど・・・・・・」






そこまで言って、名前に悩む。

アイツ、おそらく降谷零として俺を呼び出したはずだ。

けど、外で降谷を名乗るわけにいかないから、安室か?







「お客様のお名前、お伺いしてもよろしいでしょうか?」

「ああ、猫川です」







なんだ、俺の名前でいいのか。

名前を聞いて奥に引っ込んだ若めの店員、変わって初老のベテラン風の店員が現れた。






「猫川様でいらっしゃいますね」






そう言ってレジ横に立てかけられたバインダーを開いた店員。

テキトーに相槌を打って、バインダーを覗き込もうと思ったが上手く隠される。

まあ顔をじっくり見てきてたし、俺の顔写真でもあるんだろう。







「失礼ですが、3つ簡単な質問をいたします」

「どうぞ」

「1つ目です。今からお会いになる方のあだ名は?」

「ゼロ」

「2つ目、伊達様の役職は?」

「班長」

「3つ目、ヒロ様にあなたがよく作ってもらっていたのは?」

「サンドイッチ」

「ご協力ありがとうございます。安室様はこちらです」







そう言われて初老の店員は奥に隠された個室へと案内した。

安室の方を名乗ってんのか・・・・・・気ぃつけよ。

店員が立ち去るのを横目に、引き戸を開けて中に入る。








「4分遅刻だぞ、猫川」

「しゃーねーだろ。変な質問されてたんだから」








中には降谷とメガネの男がいた。








「にしても、俺やそこの公安刑事と呑気に会食してて大丈夫なのか?降谷」

「お前こそ無防備すぎるぞ。コイツが公安な補償もないのに、ペラペラと俺の素性を語るな」

「・・・・・・いや、彼が公安の刑事なのはわかってたさ」







肩をすくめてそう言えば、メガネの男は驚いたように目を開く。








「入店時のチェックからして、あの店員かこの店かは知らねーけど公安の協力者だろ。そしてあの人が取り出したバインダーは1つ。目の配り方からして俺の顔写真と質問3つしかついてなさそうだった。しかも俺しか答えられなそうな質問。てことは、降谷と彼はノーチェックで入った。椅子の感じからして、降谷と彼の着た時間はバラバラだ。つまり、彼は公安の刑事となるわけさ」

「あ、ああ・・・・・・」







動揺からか、メガネをカチャカチャと直す男。

予想通り警視庁公安部の風見という刑事だった。

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ぶどう - フウマさん» 了解です!緋色シリーズのエピローグまで書いてから、検討します! (2022年5月17日 20時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
フウマ(プロフ) - 過去編と純黒の悪夢とゼロの執行人、書いてほしいです! (2022年5月17日 19時) (レス) @page30 id: 5bc30b04a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぶどう | 作成日時:2022年5月8日 12時

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