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メロンパンは夢を見る ページ35










「おい!起きろネコ!次自動二輪技能訓練だって、教官言ってただろ」

「あー、伊達ちゃんかー」






ふぁあとアクビをつく俺。

見覚えのある教室。・・・・・・警察学校?



___
______



訓練後、松田と駄弁りながらバイクを片しにいくと萩がバイクの側で片膝ついて何かしてた。

ボスボスと変な音がしてる。







「キャブレターか?」

「だな。おい萩、その音、キャブレターの燃料調節が悪いんじゃね?」

「そう思って修理するところよ。まぁ陣平ちゃんほど早くはねぇけど・・・・・・ホーラ直った!」







ドルンと音を鳴らすバイク。







「噂通りの手際の良さだ、松田陣平と萩原研二、そして今は猫川だったな、A君。

君たちは機動隊に興味ないかね?」







サングラスのおじさんが話しかけてきた。

そーいやこの人、今日一日授業見学してたな。







「あん?」







松田が喧嘩腰で聞き返す。








「詳しくいえば爆発物処理班にスカウトしたいのだが」

「機動隊の爆発物処理班だとォ!んなの興味あるに決まってんだろーが!よろしくお願いしてやるぜ!」








喧嘩腰のまんま松田が言う。

お願いしてる態度には見えねーよ。







「君たちは?」

「ありがたい話ですが、辞退させてもらいます」

「そうか・・・・・・それと君は?」

「んー・・・・・・ちょっと考えさせてもらおうかな?」







萩原が言葉を濁した。







「まあ心が決まったら連絡してくれ」







そう言ってグラサンおじさんは連絡先のメモを渡して、帰っていった。








「なあ、猫ちゃんは行きたい部署とかあんの?」







萩原がもらったメモをポケットにしまいながら聞いてきた。







「あ?刑事部に決まってんだろ。警察といったらデカ!」

「んなヒョロっちいのにデカ勤まんのかよ」

「鑑識とか似合いそうじゃねーか」

「あー良いかもな。でも松田はいいよなー」

「あ?何でだよ」

「顔で強行犯係に入れそう」

「ダメだよ猫ちゃん、陣平ちゃん黙ってれば意外と可愛い顔してんだから」

「うっせ」








そうやって笑い合った。







松田と萩原の予想通り、俺は今、刑事部鑑識課。

お前らは・・・・・・・・・・・・とうの昔にぶっ飛んじまった。




笑い泣きか、ノスタルジーな気分からか、単なるアクビのせいか。

目覚めた時、目尻に水がついていた。



_______

ネコ、猫ちゃんは猫川Aのあだ名です。
過去編はしばしお待ちを。

メロンパンとプール→←緋色のメロンパン エピローグ2



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ぶどう - フウマさん» 了解です!緋色シリーズのエピローグまで書いてから、検討します! (2022年5月17日 20時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
フウマ(プロフ) - 過去編と純黒の悪夢とゼロの執行人、書いてほしいです! (2022年5月17日 19時) (レス) @page30 id: 5bc30b04a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぶどう | 作成日時:2022年5月8日 12時

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