焼きたてメロンパンが食べたいだけなのに【名探偵コナン】

緋色のメロンパン　帰還 ページ28

本庁に出勤してから、何事もなかったかのように働く。

報告書はちゃんと出したし、事件も２件駆り出されたけど、早々に解決した。

夜、定時を過ぎ、人がまばらになってくる。










息を潜めて公安部のフロアに乗り込んだ。

人が出払っているせいか明かりの灯っていない廊下。

さすがに刑事部と雰囲気違ぇな。

まあ好都合。




手探りで会議室を見つけ、素早くドアを開けて中に入る。

備品や忘れ物風に置いておいた電卓型とマウス型の盗聴器を回収。

ホワイトボードを小型ライトで照らしうっすらと残った文字の跡を読む。

盗聴器に気づいて筆談した様子はないな。









何食わぬ顔で鑑識課に戻り、自分の席に座る。

もう全員帰宅したようで人影はない。

静かなデスクに囲まれ、インカムに耳を傾ける。








《･･････こちらB班、目標を発見。追跡開始します･･････》

《･･････こちらD班、同じく追跡します･･････》








･･････動いたな。




江戸川君に手早くメールを打ち、送信。

赤井サンには･･････必要ないか。





デスクから、くすねておいた車のキーを取り出して、下に向かう。

エレベーターを降りて駐車場を歩く。






･･････これだな、宮本の乗ってるミニパト。

乗り込み、エンジンをかける。

目指すは来葉峠。





防犯カメラになるべく映らない道を通って、パトカーは静かに走り出した。

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