俺の焼きたてメロンパン、つまみ食い禁止な【名探偵コナン】

case２１　光風霽月 ページ39

話を弾ませながら少し散歩し、雑貨屋さんやアクセサリーショップを見つけては入るを繰り返す。








「これはどう？」








ゆきちゃんが自信満々に提案してくれたのは、若い女の子がつけそうなヘアアクセサリー。








「確かに可愛いけど、そーいうのは、ゆきちゃんのが似合うんじゃないかな。ほらかわいい」








彼女の手からするりとそれを奪い、彼女の髪に合わせる。

ふんわりと微笑んでそう言えば、頬をポッと染める彼女。








「そっ、そっか。猫川君のお母さんだもんね、もう少し落ち着いた大人の女性に合うものを考えないと」








照れを隠すように早口で言い、距離を取るゆきちゃんにククッと笑う。








「何？」

「いや、赤くなっちゃって可愛いなって」








そう言えば、もっと赤くなるのでまた笑ってしまう。








「も、もう。そういうのは彼女とかに言ってよ」

「じゃあなってよ。カノジョ」








チャンスとばかりにうっすらと微笑んで言う。

答えはYESに決まってるけど。








「おい！あれっ！」

「ヤバくね、あの車。トラックに引っかかってる」



《前の車、車線を空けてください。後ろのトラックは暴走車です》








急に辺りが騒がしくなり、元凶に目を向ける。

暴走車と、それと並走する伊達と諸伏の乗ったバイクが見えた。








「ごめん、俺ちょっと行ってくる」








ゆきちゃんの返答を聞く間も無く、駆け出す。








「おっさん、悪いけどこのバイク貸して」

「えっ、ああ」








バイクに乗り込み、エンジンをかけてトラックを追いかける。








「よう、伊達ちゃん」

「猫川！お前、どうして」

「そこで騒ぎを聞きつけてな、バイク借りてきた」








諸伏は電話をしてる。

現状を伝えてるけど、敬語じゃない。

警察とかではなく相手は諸伏がすぐ頼ろうと思う人･･････まあ降谷ってところか。





トラックの横に並び、運転手の様子を伺う。

居眠りというよりは発作で意識を失ったって感じか。


ぶつけて止めようにもバイクじゃただの自爆だ。

借りるならレッカー車だったな･･････

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