case１８ 外柔内剛２ ページ36
「ゲホゲホ･･･昨夜カラオケで歌いすぎてノド痛ェ」
箒片手に咳き込む萩原。
「そりゃーよーござんしたねぇ」
「カラオケでも萩の独壇場だったからね」
「飴ならあるけどいる？」
俺がゆるく放った飴をパシっと片手でキャッチする萩原。
「サンキュ、猫ちゃん」
「いいってことよ。俺が伊達ちゃんに奢るのがスジなのに、お前が払ってくれたしな」
「いやそれは幹事の俺の仕事だって」
やっぱり萩原はとことん良いやつだ。
「掃除中に飴を携帯してるのはいただけないがな」
降谷が突っかかってきたので、臨戦体制に入ろうとチロリと舌を出す。
「食ってねーんだからセーフだろ？」
俺たちの喧嘩を止めるべく伊達ちゃんが割り込んでくる。
降谷がフンと鼻を鳴らし、そっぽを向いた。
「お！カッケー！マツダRX-7FD3Sじゃんよー！！」
「誰が乗ってんだ？」
興奮気味の萩原をよそに降りてきたのは鬼塚教官だった。
松田がげんなりした顔をする。
「ただの車じゃない。こいつはある意味戦闘機なんだぞ？」
「徹底的な軽量化が施された車体は戦闘機ゼロ戦から着想を得たんスよね！まさに
熱弁する萩原。
萩原って女以外にあんな熱くなることあるんだ、と少し感心してしまう。
「あ、いや･･･実は俺の車じゃなく殉職した先輩の車でな。4年前、その先輩の娘さんが『将来刑事になる』って宣言したから、それまで預かってんだ」
鬼塚教官が萩原の勢いに押されつつ言う。
･･････殉職か。
俺も、それにこの中の奴らも、もしかしたらするかもしれねーんだもんな。
俺の親父のように、誰かをおいて。
「んじゃ、車庫に入れておいてくれ。傷、つけるなよ！」
「ヘイヘイ！」
嬉しそうに乗り込む萩原。
「あれ？零も乗りたくなっちゃった？同じ『ゼロ』だし」
「べ、別に。あ、あんな派手な車、しゅ、趣味じゃないよ！」
天邪鬼を発揮する降谷を諸伏と一緒に笑う。
なぜか俺だけ睨まれた。
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ぶどう - 東雲虚さん» コメントありがとうございます！更新遅いですが、ふらっと立ち寄っていただければ幸いです！ (8月3日 15時) (
レス) id: 496ebaee13 (このIDを非表示/違反報告)
東雲虚 - 今一番好きな作品です とても面白かったです！続き楽しみに待ってます！更新頑張ってください(o^^o) (7月10日 21時) (レス) @page32 id: 272de617c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - 早桃さん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！更新遅いですが、楽しんでもらえれば幸いです。 (2022年12月19日 7時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - え、めちゃすこです、、、面白すぎて一気に呼んじゃいました！映画の話とかもあって楽しいです！警察学校組の話しとかも楽しみです！これからも無理せず更新頑張って下さい！応援してますぅぅぅ！ (2022年12月7日 7時) (レス) @page13 id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)
じ - 作品すごおい好き。だ◯まるしぇで食べたよ。おいしかた (2022年10月9日 19時) (レス) id: 3b27f251de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぶどう | 作成日時：2022年9月30日 20時
