メロンパンとSOS2 ページ12
救急車と高木に電話して、状況を伝える。
栗山さんの首に手を当てて脈を測る。
大丈夫そうだな。
おそらくはスタンガンで気絶させられただけだろうけど、念のため病院で診てもらうべきだな。
しばらく待つ間に、栗山さんをソファに寝かせてから事務所内を観察する。
争った形跡はなし。
防犯カメラ等もないな。
仕事柄鞄に入ってる手袋をはめて、パソコンに触れる。
スリープ状態・・・・・・
パスワードは・・・・・・あった。
意外とここら辺のセキュリティ甘いのな。
キーボードをずらしたところに書いてあったパスワードを打ち込めばパソコンは開いた。
・・・・・・明らかに作業中だな。
妃さんの性格からして、出かける時はパソコンはシャットダウンしてそうだし、タブがこんなに開きっぱだなんて、まるで仕事中に消えたみたいだ。
デスク脇に置かれたコンビニ袋を覗くと、レシートが入ってる。
最寄りのコンビニか。
約2時間前の午後3時頃。
買ったのは、トマトジュースとサンドイッチ。
昼飯か?にしては、遅いし、ゴミがない。
とりあえず妃さんの消息を確認しないと。
毛利探偵、いや、江戸川君でいいか。
「もしもし、江戸川君?」
《あっ、猫川さん。大変なんだ。英理おばさんが悪い奴らにさらわれたみたいで》
「やっぱりか・・・・・・」
《やっぱりって?》
「妃法律事務所にスタンガンで気絶させられた栗山さんが倒れてたんだ。妃さんの姿が見えないから、もしやと思ったけど」
《ねぇ、犯人の手がかりになりそうなもの、ない?》
「いや、残念ながらないな」
そっか、と残念そうに言う江戸川君。
「そっちは何で妃さんがいないってわかったんだ?」
《英理おばさんが蘭姉ちゃんにメッセージを送って来たんだ。けど、犯人もそのチャットに参加しててさ》
「じゃあ、連絡は取れてるのか。でもその状況じゃ居場所は聞き出せなそうだな」
くっそ。
今日はデートのために早上がりしたのに、何でこうなんだ。
もう5時じゃないか。
・・・・・・5時?
「なあ、江戸川君。米花町ってたしか5時に鐘が鳴んなかったか?」
《そうか、それだ!じゃ、切るね》
そのままブチっと切られた電話をジト目で見てれば、インターホンの鳴る音がした。
やっと救急隊のお出ましか。
救急隊の皆さんに栗山さんを託して、俺も妃法律事務所を出た。
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ぶどう - 東雲虚さん» コメントありがとうございます!更新遅いですが、ふらっと立ち寄っていただければ幸いです! (8月3日 15時) (レス) id: 496ebaee13 (このIDを非表示/違反報告)
東雲虚 - 今一番好きな作品です とても面白かったです!続き楽しみに待ってます!更新頑張ってください(o^^o) (7月10日 21時) (レス) @page32 id: 272de617c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - 早桃さん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです!更新遅いですが、楽しんでもらえれば幸いです。 (2022年12月19日 7時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - え、めちゃすこです、、、面白すぎて一気に呼んじゃいました!映画の話とかもあって楽しいです!警察学校組の話しとかも楽しみです!これからも無理せず更新頑張って下さい!応援してますぅぅぅ! (2022年12月7日 7時) (レス) @page13 id: f9af42ef58 (このIDを非表示/違反報告)
じ - 作品すごおい好き。だ◯まるしぇで食べたよ。おいしかた (2022年10月9日 19時) (レス) id: 3b27f251de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぶどう | 作成日時:2022年9月30日 20時