ゼロとメロンパンの執行人31 ページ43
「後はこっちで処理する。2人ともすぐに行くんだ」
出血した降谷が腕を押さえながら言う。
窓ガラスに最初に飛び込んだわけだし、この超人も怪我くらいするか。
「まだ謎は解けてないよ。どうして小五郎のおじさんを巻き込んだの?」
江戸川君は降谷にそう聞いた。
彼には目立った怪我はなさそうで安心する。
「僕は立場上公に捜査できないし、彼を事件に巻き込めば、君は必然的に協力者になる。そうすれば、君の本気の力が借りられるだろ?」
「買い被りすぎだよ・・・・・・」
「それと予想外だったのは猫川、お前だ」
「え?俺?」
急に名前を呼ばれキョトンとする。
「お前が1人で血迷って、公安を叩き潰そうと動くから、謹慎処分を出すように強行するほかなかった」
「それで謹慎処分出せちゃうお前が怖いよ」
「お前は問題起こしまくってるからそう難しいことじゃないさ」
「・・・・・・の割には身に覚えのない罪をでっち上げられたんだけど」
「・・・・・・」
どうやら都合が悪くなったら黙秘らしい。
「それとその、腕時計どうしたんだ?阿笠博士にでももらったのか?」
「んー・・・・・・っとまあそんなとこだ」
腕時計に関してはバレるとよくない。
なんったって、製作者はあのルパン3世だもんな。
軽く誤魔化せば、怪訝そうに眉を寄せた降谷。
「・・・・・・江戸川君、帰るのに付き添いはいるか?」
「ううん、大丈夫。それより早く手当てしないと」
「そうだな。じゃ、気をつけてな」
先にスタスタとどこかへ行ってしまう降谷を横目に、江戸川君に手を振る。
江戸川君は降谷と逆方向に歩き出した。
「降谷、ちょっと待てよ」
「・・・・・・何の用だ」
「お前どうやって帰るつもりだよ。ただでさえ目立つ容姿の癖に血だらけでよ」
降谷は痛いところを突かれたのか、唇をへの字に曲げる。
「問題ない。風見を呼ぶ」
「風見さんだって今忙しくしてんだろーから、大人しく俺を頼っとけバーカ」
そう言えば、軽くため息を吐いて渋々といった様子で立ち止まった。
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ぶどう - 颯さん» コメントありがとうございます!もうすぐ続編出すので、これからも楽しんでくだされば幸いです。 (2022年9月29日 8時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
颯 - はじめまして、繰り返し小説読ませて頂いています!とても好き、とにかく猫川さんの性格、言動、全て好きです。これからも読み返していこうと思います。頑張ってください! (2022年9月23日 21時) (レス) @page47 id: 65bc4a3600 (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - ( ・´ー・`)どやwさん» すいません、不親切でしたね。コメントで言ってもらって大丈夫です(むしろそれ以外の方法がわからない)。ルパコナは書く気満々です。コメントありがとうございました! (2022年8月29日 18時) (レス) @page46 id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
( ・´ー・`)どやw - えっと…コメントで言って良いのか悪いのか…。コメントでリクエストをお願いします。それでルパコナでお願いしたい…!ゼロとメロンパンの執行人という素敵なお話有難う御座います!どんな最新話でも楽しみにしてます! (2022年8月29日 16時) (レス) @page46 id: 4e2cb1d965 (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - おと。さん» コメントありがとうございます!ただのめんどくさがりな三軽男なんですが、気に入ってもらえて嬉しいです。頑張らせていただきます! (2022年8月16日 19時) (レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぶどう | 作成日時:2022年8月7日 11時