俺の焼きたてメロンパン冷めるんだけど【名探偵コナン】

ゼロとメロンパンの執行人２２ ページ34

「外で娘さんから聞きました。毛利さんが不起訴となったのなら、私はもう用済みですね」

「えぇ、まぁ･･････」








橘さんはスタスタと扉に向かい、出ていった。







《あの･･････猫川さん。そろそろ切っても大丈夫ですか？》

「あ、高木。完っ全に忘れてた。お前律儀な奴だな」









正直、スマホを手にしてたことも忘れてた。

えっ、やばい。老化？

さすがにまだ30なってねーし、それはねーよな。








《もう！じゃ、切りますよ。これからNorを調べるのに、NAZUに捜査協力を依頼してるんで》

「NAZUって、アメリカのNAZUか？」

《そうですよ。NAZUは昨年不正アクセス事件があって、それがきっかけでNAZUにはNorユーザーを追跡するシステムがあるらしくて、明日から調査を開始･･････って、この前白鳥さんが捜査会議で言ってたでしょ！》

「知らん」

《はぁ。まあ、そんな感じなんで、失礼します》









と言いつつ、高木は通話を切らない。

やっぱ律儀な奴、と思いつつ、俺が切った。









「高木刑事と電話？」

「ああ、捜査状況を聞いててさ」









江戸川君に聞かれ、答える。









「へぇー、何て言ってた？」

「NAZUにNorユーザーを追跡するソフトができてるらしくて、明日から調査するんだって」

「え･･････何で明日から？」

「そりゃ、今日はしらとり、じゃねーや、はくちょうを着水させるっていうデカいミッション抱えてるからな」

「それ無人探査機のことだよね」

「ああ、そんな日とサミットが重なって警視庁はおおわらわだろーな」









考え込む江戸川君。

すると、ハッとしたように顔を上げた。









「そんな、まさかっ･･････！」

「おい、どうした探偵君」

「緑さん！NAZU不正アクセス事件の詳しい資料をすぐにスマホに送って！･･････って新一兄ちゃんが言ってた」








探偵君はスケボーを持つと、外へと飛び出し、あっという間に見失ってしまった。


まあ、どうやら事件は解けたみたいだし、俺は用無しかな。



冤罪も晴れたわけだし、これ以上の手出しは無用。

アレも処分しとかなきゃな。

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