俺の焼きたてメロンパン冷めるんだけど【名探偵コナン】

メロンパンの独白６ ページ11

それから俺は橋本さんを通じて、羽田浩司の事件の犯人を見つけるのが不可能に近いと話し、テキトーな推理をでっち上げてちょっとした混乱を起こしておいた。


その裏で橋本さんにベルモットの事を相談したら、公安の知り合いにかけあってくれた。


(今考えると橋本さん自身が公安だったわけだし、さほど難しい事ではなかったのかもしれない)







そこで俺は浅見の名字を捨てて、母方の旧姓、猫川の方で新たに戸籍を作ることになった。

公安が裏で動いて浅見Aと猫川Aの関係を見えなくしてくれた。







そうして少年探偵 浅見Aは人々の記憶から、戸籍上から、消えた。








俺はまあ、事件のこともあって、軽くグレた。




人を死に追い込んだという重みと、別人として生きるんだという謎の決意があって、正反対の性格を演じてた。

そしたら次第にその性格、まあ今の感じなんだけど、これが楽でね。

過去を封印して、猫川として生きるようになったわけさ。






大学で良い友人(伊達)に会い、警察官という選択肢を持った。

猫川Aはそういう事件には一切関わらないって決めてたけど、その友人の熱い思いに心を動かされてさ。

気づいたら警察学校に行く決意をしてた。






あの崖の事件のせいで、探偵も警察もクソくらえみたいな態度だった俺の急変っぷりに母さんは大分驚いてたよ。

でも反対はされなかった。

むしろ父さんに似てきたって笑われたさ。







未だに推理をするのはちょっと怖いけどね。



あとは爆弾も怖い。

いや怖いっつーのはなんか違うか。

父さんが爆弾で亡くなったせいで、母さんが爆弾に対してトラウマがあってさ。

俺まで爆弾で死ぬわけにはいかないみたいな。




あとは公安が嫌いかな。

降谷が嫌いだからとかじゃなくてね。まあ嫌いなんだけども。

違法捜査に大した罪悪感を覚えてない感じが嫌いなんだよな。

あとあの傲慢な感じ。

前に戸籍を新たに作る件でお世話になってはいたけどどうにも苦手でさぁ。

俺たちエリートで１番上だからみたいな。

アレが超絶ムカつく。嫌い。





だから、警察学校の時、どういう縁かはわからんが、爆処と公安っていう絶対嫌だって思ってたところから推薦来たのはある意味奇跡だと思ったね。







とまあ長いこと話したけど、これが俺の過去。




大して面白くはなかったろ。

これで疑いは晴れた？満足かな？探偵君。

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