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鼻歌 ページ5

ド)「――おや」

Aの好きなバニラ味のアイスクリームを買い彼女のもとへ行こうとすると、どこからか綺麗な歌声が聞こえてきた。もちろん歌っているのはAである。

綺麗で心地の良いメロディ。
ドストの中で愛しいという感情があふれてくる。



この歌声を遮ってしまうのはもったいないので声をかけるのはもう少し後にしよう…。




そう思っていると、

「なあ、あの女の子めちゃくちゃかわいくね?」

ぴく、とその言葉にドストの耳が反応した。

見ると、Aに近づく若い二人組の男がいた。
大学生だろうか、とてもチャラい。

「一人…みたいだな。どうする、声かけてみる?」
「行こうぜ」

ド)「――ッ、Aさん!」

ドストの名前を呼ばれた瞬間、Aはパッと振り向き、「ドス君!」ととびきりの笑顔を見せた。

その笑顔を見て「かわいい…」と放心状態の男たちを一瞥し、あなた方に向けられたものではありませんから。と言い放ちたいのを我慢しながら、「すみません遅くなりました」とAの手を引いた。もちろん、周囲の男たちの顔をじっくりと睨みつけながら。

その視線にびくっと体を揺らし、彼らは目をそらしながら散っていった。




『あ、バニラ味だ!ありがとう、ドス君!』
ド)「いえいえ。…あのAさん」
『?』

口元についたアイスを拭ってあげながら、ドストは少し口ごもりながら云った。


ド)「……あなたは、もう少し自分の魅力についてわかったほうがいいです」
『と、いうと?』














ド)「僕は、あなたのかわいらしさが、美しさが、魅力が、他の男性の方に伝わってほしくないと思っているんです」



醜い感情ではありますが、とドストは目を伏せた。

『魅力って……なんか恥ずかしいな〜』
と頬を赤くしてAは頭をかいた。

でもね、とAはドストを見上げる。







『私が一番私の魅力を知ってほしいと思ってるのはドス君だけだし、私の魅力を一番知っているのはドス君だけだからね?』



それをちゃんとわかってよね、と頬を膨らますA。



ド)「〜〜〜〜〜〜〜ッ」


もちろんですよ……と魔人はうずくまり赤くなった顔をかくした。

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ういろう丸。(プロフ) - コメントありがとうございます!これからもキュンを生み出すべく精進してまいります!! (11月5日 0時) (レス) @page5 id: b42abe2b72 (このIDを非表示/違反報告)
らっきー☆ - コメント失礼します!めちゃくちゃキュンキュンしました〜!!作者様天才ですな(`・ω・´)幸せな時間をありがとうございました!!新規の投稿とかも……ご迷惑でなければ、楽しみに待っております〜 (10月24日 20時) (レス) @page4 id: f7f5f582e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ういろう丸。 | 作成日時:2023年5月20日 13時

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