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「なかむ？」
「もやもやしたままだったの。俺振られてでもいいから、伝えるつもりだった」
振られてでもいい。ということはつまり、あの瞳はやっぱり、恋い焦がれていたんだなと思う。
にあちゃんは目をぱちくりさせている。ツインテールの女の子はあたふたしていて、「その」「あの」と言葉にならないものをつくっている。
「きんときさん」
「Aさん！ どうしてここに」
「戻って来なかったので私も探しに……。なんですけど、あの、私たちいないうが……？ いえ、委員会があるので待ってましょうか」
ちょいちょい、と小さく手招きをされたのでついていく。ここは見守っておこう。
「ちっ……違うの、なかむくん！ わ、私、その、そうだ、にあちゃんに、きんときくんが来たらそう言えって言われてっ」
「この期に及んで言い訳するの？ ありえないよ」
「ほ、本当にそうなの！ わ、私、なんで、信じてくれないの……？」
涙を流してみせるツインテールちゃん。
はあ、とわざとらしくため息をついた。
「一度でも信じた俺が馬鹿だったわ。……にあちゃん」
「な、なかむくん……」
ぽろ、ぽろ。にあちゃんの目から涙がこぼれる。
「俺さ、謝りたいの。ごめんなさい。謝って済まされるわけないってわかってる。でも、ごめん。流されてごめん。信じてあげられなくて、俺……」
「ううん、悪くないの、いいの、私こそ、もっと弁解すればよかったのに、開き直って……」
なかむが首を振った。
「違う。俺、わがままだけどさ……付き合いたいなんて、思って、……」
「私、なかむくんが好き」
「え？」
「好き、なの、だから。伝えさせて」
あのね——。
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去り際の話。にあちゃんが囁いて行った。
「Aちゃんときんとき君、お似合いだねっ」
小悪魔のように微笑む。
……やっぱり、あの子は苦手だ。
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うい(プロフ) - あずきさん» お褒めのコメント嬉しいです。更新頑張るので、是非また来てくださいね。 (2022年9月23日 13時) (
レス) id: a7df37f5cd (このIDを非表示/違反報告)
あずき - 面白いです~！！応援してますっ！！ (2022年9月23日 13時) (レス) @page1 id: fed7a00a2d (このIDを非表示/違反報告)
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