吸血姫の遊戯事情。【ベイブレードバースト神】

正体 ページ24

ルーウェイside

目の前で起こるフランドールの変化に、驚きを隠せない。

服を突き破って、出てきたのは、禍々しい、黒いナニか。
そこにぶら下がる、七色の煌めく宝石。
歪だが、見れば見るほどその美しさに目を引かれる翼が生えてきた。


「私、吸血鬼なんだ」

「…吸血鬼」

自分が想像していたヴァンパイアとはかなり違うが、何故だかそれを無理矢理にでも認めさせる力を、彼女は持っていた。

「あの、ルーウェイ」


「私、確かに人間じゃないし、この前のテストで不利な勝負をしてしまったのは悪かったと思ってる」

「そうか」

「でも…ベイが好きなのはかわりないの」

「…ああ」

「だからどうか私を、追い出さないで」


心配せずとも、こちらには追い出す気など更々ない。

しょげるその姿はまるで仔犬のよう。


思わず、頭に手が伸びた。


「勿論」

「…！」

心底安心した表情のフランドール。

本当に面白いやつ。



「あぁそれと…どうにかしろ、それ」

「…？ それ？」


先程、翼が出たとき、服が破れてそのままになっている。

「ほら」

「え？ ってひゃっ」


露出した白い肌に、ゆびが当たってしまった。


「…」

「…」

耳まで赤くなっている。

「あ、…う…ぅあ…うー」

こいつは本当に…

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