第31話 修羅場の時間＊ ページ33
業「その男誰」
『カルマ！？』
これは今俗に言う“修羅場”となりかけているのだろうか
なぜこうなったかは実にシンプルな話
＊＊＊
仕事が終わり
私はたまたま同期の男と外に出た
『あ、マフラー忘れたんだった』
季節は冬
相変わらず寒がりな私はマフラーを欠かさない
しかし今日は珍しく忘れた
「俺の貸そうか？」
『ううん、そっちが寒くなるし』
「俺寒さに強い方だから」
『いや、大丈…』
「いいっていいって」
そう言い目の前の同期は自分の首からマフラーを取り
私の首にかけ、巻きつけようとしたその時
業「A？」
＊＊＊
とまあこういう事だ
『同じ部署の同期だよ』
「どうもこんばんは
君はもしかして“あの”赤羽君かな」
業「そうだけど」
「話はAから色々聞いてるよ」
その瞬間カルマに睨まれた
“なぜこいつはお前の事を呼び捨てなのか”と
同期よ頼むからもう黙っていてくれ
『えっとそういう事だから
私はカルマと帰るので…』
とりあえず早くこの場から去りたい私だが
業「その前に今まさにかけられたそのマフラーは」
『これは私が今日忘れたから貸してくれて…』
弁解するもカルマは答えず
私の首からマフラーを取り同期に返す
業「貸してくれてありがと
でもこいつには俺のがあるから」
「そうか、それなら安心だね」
なんかバチバチと火花が散っているように見えるのはきっと私の気の所為だ
それからすぐにカルマは私の腕を取り歩き出した
私はバレないように振り返り
同期に空いている方の手でごめんと謝ると
彼はいいよいいよといつもの様に笑って手を振った
暫くしカルマは立ち止まり私に向かい合った
そして自分の首からマフラーを取り
少々雑にそれを私の首に巻き付ける
『あいつただの“いいやつ”だから心配しなくても…』
すると突然抱き締められそこで言葉は途切れた
業「ごめん、でも本当にそうだとしても心配で…」
そう言うカルマを拒否することなんて出来るはずもなく
『ううん…私もなんかごめん』
道の真ん中だというのも忘れ私も抱きしめ返した
＊＊＊＊＊
そもそも修羅場とは
と私の知識量の乏しさがあらわれていますが
暖かい目でお願いします
佐伯舞々様
リクエストありがとうございました！
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ゆい - 本当に素敵なお話ありがとうございました！ (2022年10月17日 10時) (
レス) @page38 id: a73f32bfd9 (このIDを非表示/違反報告)
浅野月愛 - ちゃんと完結している人ってなかなか見ないんです。なので、完結していてすごいなと思いました。シリアスっぽいのになぜか笑いがこみ上げてくる話でした。とても面白かったです。これからも応援しています！ (2019年2月7日 7時) (レス) id: e6ca85b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - ゆゆさん» そんなに褒めて頂いて嬉しいです(><)そうなんです！本来のキャラ設定はどうしても大事にしたくて…。なのでそれを気付いて頂けてこれまた嬉しい限りです！応援すごく励みになります。これからもよろしくお願いします (2017年6月12日 0時) (レス) id: f358816963 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - ほんっとに面白かったです！一日で一気読みしてしまいました！途中のシリアス回など、なぜこんな発想ができるんだ！？と驚いた事もありました！本当に尊敬するレベルです！カルマくんの反応が全くもってキャラ崩壊しておらず、すごいですね！これからも応援してます (2017年6月11日 19時) (レス) id: fccc0affaa (このIDを非表示/違反報告)
みるきー(プロフ) - 面白くて一気に読んでしまいました笑質問なのですが、夢主にチョコレートをあげたのは結局誰なのでしょうか？見落としていたらすみません！ (2017年2月1日 11時) (レス) id: 2ada6db334 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユウ
| 作成日時：2016年7月26日 1時
