音柱が唯一恋した少女との話【鬼滅の刃】

38話 ページ39

『わたし…赤ちゃんが欲しいです…』


突然の言葉に、

俺は少し思考停止

まさか、彼女からそう言われるとは


ー 須「私たちの間にできなかった子供が…星柱様なら……って、思ってしまいます」



前に、須磨が言っていたな


彼女は真剣そのもので、

少しだけ肩が震えていた


天「そうだな、子供がいれば無茶しなくなるな。子を残して、死ぬなんてそんなことしたくないだろう」

『そうです…あと、何か目に見える形で…』

天「…？」

『貴方の愛を感じたい…』


普段凛々しく、美しく

たくましく闘っている彼女が、

俺の前で頬を染め、

少しもじもじとしていた


その様子が可愛くて…


天「嬉しいなぁ」


彼女を引き寄せ、抱きしめた


『天元さ……んっ』

天「いいぞ、俺も賛成だ」

『っ……』

天「須磨や、まきを、雛鶴も…言っていたんだ」

『存じ上げております』

天「えっ…」

『それも兼ねております』


…そうだったのか


天「お前さぁ、なんやかんやで俺の嫁たちと仲良いなぁ」

『お世話になっておりますから！』

天「そうかそうか」


Aから話を聞いているのなら、

俺にわざわざ聞かなくてもいいだろうに…


全く…


天「身体のこと、任務のことを考えて色々話してから決めよう」

『はい…』

天「お前のことが大事だから。簡単には…死なせない」

『っ……』


彼女の頭を胸元に引き寄せ

少しだけ、力を込めた



絶対…

どこにも行かせないと誓った

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