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23話 ページ24

ー コンコン


珍しく、ノックをしてみた

いつもなら、勢い任せに扉を開ける


彼女の屋敷の扉の前で、

少しだけそわそわして返事を待つ


『…はい』


と同時に、扉を開けた


『…珍しいこともあるんですね。ノックなんて』


彼女は口元に手をあて、くすくすと笑う


天「俺の勝手だ、別にいいだろう?」

『ふふ、ご自由に』


また、"ご自由に"

口癖か?


天「それより、なんか俺の嫁に言われたか?」

『お嫁さんですか?………えぇ、色々と。ふふ』

天「…何言われた?」

『いえ、別に。大したことじゃありませんよ』


気になるから聞いたのに…


天「もういい」

『怒りましたか?』

天「知らん」


彼女の"音"が、あの日以来変わった

星空の下、彼女の本音を聞いたあの日


思い出すと、少し照れくさい

雰囲気、というか…なんだか分からないが

無意識的に口付けをしたのだ


我ながら、今思い返せば

恥ずかしくて…


それでも、彼女は平然としていた

まるで、無かったかのよう…



天「……」


彼女の、悲しく苦しい音が

少しだけ元気を取り戻したようだ


天「変わったな」

『"音"のことですね』

天「そうだ、なんだか前向きになっている。良かった」

『ふふ、そうですね。少しだけ、明るくなりました』


それから、しばらくは他愛のない話をして過ごす


嫁3人とは、何か違う…

この気持ちはなんだろうか…


甘酸っぱいような、くすぐったいような

彼女の笑顔を見ると、ぐっと苦しくなる


『どうしましたか?』

天「なんでもない」



…変だ

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華宮夜 - 素晴らしい作品をありがとうございます! (2019年10月19日 12時) (レス) id: 7ad6863a10 (このIDを非表示/違反報告)
みー - 続き待ってるよ。 (2019年9月23日 23時) (レス) id: 03f9995bb7 (このIDを非表示/違反報告)
ごりら - とてもキュンキュンします!続きがとても気になって眠れません!!更新頑張ってください!! (2019年9月23日 16時) (レス) id: 7257bb3393 (このIDを非表示/違反報告)
ごりら - 初コメ失礼します。 (2019年9月23日 16時) (レス) id: 7257bb3393 (このIDを非表示/違反報告)
マキラ - 宇髄さん柱の中で一番好きなんです! 更新頑張って下さい! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 02a5017c6d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょこ | 作成日時:2019年8月19日 21時

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