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18話 ページ19

『結局、何も買ってはないですよね』

天「ははは、これからさ」


そんなことを言ってはいるが、

もう日は傾き始めている


『今日一日の休日が、こうなるとは……』

天「楽しくなかったのか?」

『……そ、そういう訳ではありません』


少し赤く染めた頬をして言うから

つい、からかってしまいたくなる


天「楽しかった、と受け取っておこう」

『ご、ご自由に』


そういい、つかつかと先を歩き始める


天「そんなに急がなくても良いだろ?ゆっくり行こう、それか派手に行くか?」

『いえ…遠慮しておきます』


彼女の元に、駆け足で向かう


天「A」

『何でしょう?』

天「少し、目をつぶってくれ」


?を頭の上に浮かべつつ、

目をつぶる









天「いいぞ」

『………?』

天「やはり、俺の推測は正しかったな!!」


彼女は、未だに分からないと言った風だ


天「ほれ、そこに丁度鏡があるだろ?見てこい」


ガラス屋を見つけた

ささっと、そこに駆け寄っていく


『い、いつの間に買ったんですか!?この簪は…』

天「気づかなかったろう?派手……を封じたんだ、バレるものか」

『こ、こんな高価そうなもの頂けませんよ!?』


そう言って、簪を取ろうとするが

その手を制す


彼女の美しい澄んだ桜色の瞳を連想して、

桜の花を飾った簪を贈った

大層似合っているから、我ながらあっぱれ!


天「今日、共に出かけてくれた礼だ。受け取っておいて欲しい」

『……』


そっと、その簪に触れる彼女


『ありがとうございます』


彼女の音が、少しだけ元気を取り戻した

ウキウキした、それでいて嬉しさを含んだ音


彼女の言葉では分からないことを、

こうして音で知っているなんて。


言ったら、怒られてしまうだろうか

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華宮夜 - 素晴らしい作品をありがとうございます! (2019年10月19日 12時) (レス) id: 7ad6863a10 (このIDを非表示/違反報告)
みー - 続き待ってるよ。 (2019年9月23日 23時) (レス) id: 03f9995bb7 (このIDを非表示/違反報告)
ごりら - とてもキュンキュンします!続きがとても気になって眠れません!!更新頑張ってください!! (2019年9月23日 16時) (レス) id: 7257bb3393 (このIDを非表示/違反報告)
ごりら - 初コメ失礼します。 (2019年9月23日 16時) (レス) id: 7257bb3393 (このIDを非表示/違反報告)
マキラ - 宇髄さん柱の中で一番好きなんです! 更新頑張って下さい! (2019年9月21日 17時) (レス) id: 02a5017c6d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちょこ | 作成日時:2019年8月19日 21時

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