私まだ死にたくないんですけど。 (ページ4)

今日:14 hit、昨日:0 hit、合計:38,658 hit

主人公はページ4

.

「交通網を死守しろ！このままだとうちが商売する場所まで灰になっちまう。死ぬ気で守れ！」

「おいおい何かもうおっぱじまってやがる」

厨二病？
気にすんな、そういうお年頃だ。

「おっせーよ！」

「いだっ！」

急に殴られた。
犯人は小林君。

「I am a high school student.OK?」

「無駄に英語使うな。俺らの縄張りを荒らす奴は一般人でも殺せだそうだ。ま、お前にできるかは知らないがな」

「馬鹿にすんなよ！私だって一般人を殺すくらい……殺すくらい…………無理だわ」

舌打ちされた。
舌打ちは酷い！

「だから頼りねえ上司だっつってんだ」

「だから頼りない上司を小林君が守ってね」

「何のために来たんだてめえ！」

「いいもーん荘八さんに守ってもらうもーん」

「山岡の兄貴なら四国に行ってる」

「あ、そうやった」

もう一回殴られた。

地味に、いや、すごく痛い。

「あ」

「何だ急に」

「殺さない＋相手の動きを止める＝？」

「…気絶させる？」

「いってみよう」

だって呪いにかかっているとはいえ一般市民の皆さん殺すわけにはいかないじゃない？

でも放っておいて呪いにかかってない人たち死なすわけにもいかないじゃない？

…気絶させればいいじゃない？

「起きたらどうすんだよ！」

「見てみ？」

上を指すと、小林君もそっちを向く。

「あれは…」

「あ、見えない感じ？」

「見えねえに決まってんだろ！」

はいはい落ち着いて、と双眼鏡を渡す。

「お前なんでこんなの持ってんだよ」

「成り行き」

「どんなだよ！」

「いいからいいから」

小林君は、双眼鏡を除くと驚いたような声を上げる。

「あれは…人虎…？彼奴の手にあるのは…」

「Ｑの人形だよ。あれが太宰さんに渡れば万事解決」

「だが…。っ、人虎のパラシュートがぶち抜かれたぞ！」

「大丈夫だよ。彼、虎だから」

「この非常事態に何笑ってる！」

ポートマフィアが探偵社の人間に対して何を焦っているのかと思うだろうが、彼の手には人形が握られている。

よって、彼がそのまま墜死してしまえば人形を見つけるのは困難になる。

「だから大丈夫だって」

「そんな根拠どこにもないだろ！」

「根拠なんてないよ。でもさ」

＿＿＿主人公は最後まで生き残る。

＿＿＿それが鉄則じゃん？