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与謝野先生 ページ11

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「がっ…」



なんともみっともない呻きと共に壁に叩きつけられているのは、お察しの通り私である。

犯人は中也さん。
犯人っつっても双方の合意のもとなんだけど。

「っ悪ィ!大丈夫か?」

「だ、だいじょぶで、す」



何やってんのと思うでしょ?




中也さんの異能が直撃した(何やってんの)


これをこれから何十、否、何百回と繰り返すのだろう。


理由は、簡単に言えば中也さんと広津さんの異能を合併するため。
私の異能で同時に複数の異能を受ければ、異能が合併するのではないかという首領の予想のもとである。



なんのために?
組合殲滅のためじゃない?(適当)


向こう側のどちらかの異能発動が少しでも遅れると、正直に言わなくてもめっちゃ痛いしめっちゃ苦しい。

でもそれを何回も乗り越えなきゃいけないほどのとてもとても重要な任務が私にはあるのだ。





…って首領が言ってた。

何とか立ち上がり、二人のほうへ戻る。


「少し休むか?」

「そんないちいち休んでたら終わりません」

「それはそうだけどよ…」

「あまり無理をなさらない方がよろしいかと」

自身の異能の強力さをよくわかっている中也さんたち。


心配してくれるのは嬉しいんだけど甘えちゃって任務失敗とか怖い。



「…お願いします」


そんなことを三時間繰り返し、それでも合併はかなわなかった。

明日もやるらしい。

だけど、この体のままじゃ明日やっても死ぬぞっていろんな人に言われたので、探偵社の本拠(仮)に来た。

アポイントメントはすでにとっている。
与謝野晶子先生という人が治療してくれるらしい。



…友達がやばいって言ってたような言ってなかったような。



若干の寒気を感じつつ、与謝野先生と顔を合わせる。

「全くいい感じに大怪我してるねえ。え?妾が綺麗に治してやるからねえ」




あ、やばい(直感)


________________________



………うん。
確かに治った。

超綺麗に治りましたけど!


あれはもう一生やられたくない。

怖い。



最後になんか変な声出たし。





その日のポートマフィア本部では、げんなりしたお肌つるつるのAが目撃された。

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作者名:のーと。 | 作成日時:2018年3月28日 9時

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