クマ ページ50
.
先程の重力操作があってか、敵味方関係なく這いつくばって未だ動けないようだった。
「小娘…貴様の仕業か…!うっ…」
「あら、ごめんあそばせ」
「A、僕の獲物だよ」
ちょっとキツそうな徳田さんに言われ、藤城を一瞥してからまた重力操作を解く。
「!箕島がやられた…?」
どうやら透明化の異能力者は箕島というらしい。
「ああ、この方は頂いていきますよ。小林君がとってもいい方法で拷問してくれますからね」
小林君の異能力は拷問をする為の異能力だ。
今までに小林君に拷問されて吐かなかった人はいない。
「んじゃ、あとよろしくお願いします。私はこれで」
________________________
あのあとすぐに徳田さんたちも敵を片付けて、何人かの人質を連れて小林君の元に戻り、拷問を任せてからできるだけ報告書を終わらせるため早めに帰った。
組合が来てただでさえ忙しいってのに。
「安部ちゃーん、どうした?いつもの事だけど今日特にクマ酷くない?」
「そうね」
思ったより早く拷問が終わっちゃって報告書書く量が増えたんだよな。
まあ徹夜ですね。
それでも学校来た私偉すぎ。
古典の授業中、仕事用の携帯に電話がかかってくる。
「ん?誰の携帯?」
「すいません私です出てもいいですか」
「重要なことなの?」
「はあ、多分…」
学校にいる間仕事の電話がかかってくるのはこれが三回目だ。
一回目が太宰さんが失踪した時、二回目が弟がポートマフィアに怨恨を持つ者に誘拐された時。
二回目なんて携帯没収されそうになった。
古典の先生優しい人で良かった。
「安部です」
_______は?
77人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:のーと。 | 作成日時:2018年2月6日 18時