番外編?:茶番 ページ26
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学校からの帰り道、ちょうど改札を出たところで電話がかかってくる。
「もしもし」
「やあAちゃん」
「太宰さん?何で私の番号もってるんですか?」
「だって前から変わってないじゃない。あのね、この前の埋め合わせをしてほしいのだけれど」
「この前?」
「ほら、私がAちゃんを心中に誘ったときだよ。お話があると言ったろう?」
「ああ、今ですか?」
「そ、今。では、武装探偵社があるビルの『うずまき』というカフェで待ってるからね」
語尾に音符マークがつきそうな勢いでそのまま電話を切られた。
指定された場所へ行くと、そこには太宰さん、中島さん、乱歩さん、黄髪の男の子、オレンジ色の髪のお兄さん、眼鏡をかけたお兄さんがいた。
「あ、来た」
「こんばんは」
軽く挨拶をすると、向こうからも会釈などが返ってくる。
やばい。
私武装探偵社に入りたい(処刑)
「今日は奢りだからね、何でも好きなのを食べていいよ。もちろん国木田君のだけどね」
眼鏡さんは国木田さんというらしい。
彼はこめかみに青筋を立てて太宰さんに怒鳴っている。
苦労人である。
「ほらほら国木田君、あんまり怒りっぽいと老けるよ」
「何っ、それは本当か」
「ほらメモメモ〜」
「おこりっぽいと、ふけやすい」
「嘘だけど」
バキッ
万年筆が折れた…だと?
ぱねえ(語彙力)
「太宰、貴様…」
「あながち、嘘じゃないけどね〜」
そう言葉を発するのは乱歩さん。
「ところで、太宰さんとこの方は、どんな関係なんですか?」
「どんなって…将来を誓い合った仲さ」
「太宰さん貴様一回死んで来い」
今なら国木田さんや中也さんの気持ちがわかる。
こいつ死なす。
絶対に死なす。
「ええっ?Aちゃんが私を殺してくれるの?嬉しいなあ」
「中也さん呼びましょうか」
「それだけはやめて」
急に真顔に戻る太宰さん。
「で、結局はどうなの?」
「ちょっとした知り合いです」
「ええっ?酷いなあ。君と私(とあと黒服)で毎週土曜日の夜から日曜日にかけてあんなこと(敵組織殲滅)やこんなこと(異能力訓練)をしていたじゃないか。」
「変な誤解を生むような言い方やめてください。セクハラで訴えましょうか」
「太宰貴様…とうとう女子高校生にまで手を出しよったか…」
「違いますから!」
こんなことがだらだらと2時間ほど続いたのが、私と探偵社の方々の初対面である。
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作者名:のーと。 | 作成日時:2018年2月6日 18時