夢のような御伽噺を (ページ6)

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あれから何時間が経ったのだろうか。

シトリンの瞳を持つ男はベットに横になってる白髪の少女を見ていた。

「…綺麗な子やな、お人形さんみたいや」

白髪の少女の髪を手ですくいあげた。指の間をサラサラと雪のような髪が落ちる。

「起きたのかセンラ」

背後から聞き覚えのある声がした。振り返り見るとまるで聞きたいことがある、とでもいいたげな顔をしたうらたんと腕を組みドアにもたれかかってこちらを見下ろす志麻くんがいた。

「…うらたんに、志麻くん起きたんですね」

「あぁ、起きたんやけどセンラに聞きたいことがあるんやけど」

うらたぬきの後ろに立っていた志麻がソファーに移動し少女を見た。

「その人間(エサ)は、なんなん？」

横になった少女を指さし志麻はセンラに聞いた。

「この子は、そらるさんの友人の妹らしい。昨日手紙が来てはって暫くの間面倒を見てくれって。殺すなって」

「なんだよそれ、いくらそらるさんでも俺たちに人間の面倒を見ろって殺されてもおかしくないんだぞ」

うらたんのイラついた発言で、ピリついた雰囲気が部屋を重い空気で満たした。そんな殺伐とした空気を遮断するように明るい声が部屋に響いた。

「あーー！！！この子が！そらるさんが言うてた友達の妹なんか！てっきり怪物だとおもってたわっ！」

なっ？センラとでも言うように笑う坂田。

「そうなんか？人間って書いとらんかったのか？それなら、仕方なく無いかうらたさん」

と、イラついているうらたぬきを宥めるかのように志麻は目を細めて笑う。それを見たうらたぬきは納得が言ってないような態度だったが「わかったよ」とムスッとしながら答えた。