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33話 ページ34

私の疑問に、Sansさんは訝し気に顔を顰めた。
「…?何言ってンだ。お前さんがオイラから全力ダッシュして逃げてから見てないぜ」
「そ…そう、ですよね…す、すみません私が疑ってかかって…」


頭のどこかで、それはちがう、と誰かが言っているような気もするけど……いや、するだけだ。
実際の所、私の記憶はダッシュで途切れているし、なによりSansさんもそういっているし……


走りつかれたのと、環境の大きな変化できっと倒れただけ…だよね…?


「……んん…何か、Sansさんに変に期待の念が有って……否、有る気がして?なんか、手ぇだしました?」
「おいおい、オイラがガキンチョに手ェ出す?頭打って記憶がボーンッと飛んでったか?heh…」
「くそ…おやじギャグかまされた記憶はあるのに……」


軽く噴き出す。
なんだろう、Sansさんと話していると……どこか、何も感じとれないようぼやぼやと思考がぼやける……まるで、そのことが本当で、私が感じている何かは、何もない夢の様に……タバコ、吸いすぎて頭おかしくなった時……みた、い…な


「ヴ…ヴ〜……ッは!違う、私先を急がないと!」
「まぁ落ち着けよ、飯でも食おうぜ、奢るからさ」
「…私の今の言葉きいてました?それとも耳栓でも詰まってるんですか、耳の穴に。あっごめんなさい、耳栓をいれる穴すらありま栓って?あっはっは、」
「お前さんもセンスあるよなぁ…」


皮肉なんだよ頼むから感心したような顔でこっちを見ないでくれ。

ドアへ歩き出そうとするが、肩にポン、と手がのった。一瞬ぞわりと変な悪寒が走ったけども、すぐに消えてしまったし。気にすることでも……ないのかも。

Sansさんは有無を言わせる気がないのか、そのままぐいぐいと私を押してカウンター席へと連れて行く。
それに合わせて周囲も、さっきまでと違くてこの席この場所、この格好が自分の定位置だ、とでも言いたげにぞろぞろと戻った


しょうがなく席に座る。Grillbyさんがすぐに出してくれた飲み物を一口飲んだ……お酒ではなかった。
右を見る、SansさんがGrillbyさんにハンバーガーを注文していた。


……どうも、この状況から逃げられる気がしない。本当は今すぐにでも走り出したいけど……もし捕まって、この時間が長引いてしまったら?___もっと最悪だ。


それを考えると、手中のグラスがミシ……と軽く音を立てた。
……いけない、お店の備品は壊しちゃだめ


慌てて軽く握りなおして
はぁーっと口からでっかい溜息が零れた

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いちご飴☆(プロフ) - ダジャレが好きな主人公ですか・・・私もダジャレ大好きです・・・。あ、すっごく面白い作品ですね!作者さんのペースで頑張ってください、応援します! (2022年2月18日 23時) (レス) id: 5f094832cd (このIDを非表示/違反報告)
病蛟(プロフ) - らぁーゆさん» 今回ばかりは流石に予想していなかったので正直戸惑いましたがなんとか投稿させて頂きました。お待たせしました (2022年2月5日 1時) (レス) @page19 id: a53994f60f (このIDを非表示/違反報告)
らぁーゆ(プロフ) - うわぁぁ!とても最難なことが起こりましたね💦深夜まで待っております! (2022年2月4日 20時) (レス) @page17 id: ebbeaa48a3 (このIDを非表示/違反報告)
病蛟(プロフ) - うまさん» そう想っていただけて幸いです。引き続き楽しんで頂けるよう更新の方頑張って行きたいと思います故…どうぞよろしく御願いします (2022年2月4日 17時) (レス) id: a53994f60f (このIDを非表示/違反報告)
うま - この作品すきなので更新頑張ってくださいっ! (2022年2月3日 20時) (レス) @page16 id: 0cf6b27ac1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:病蛟 | 作成日時:2022年1月16日 15時

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