27話 ページ28
記憶の隅っこが脳を焦がしたように熱くなっていった。
「…おかしい…」
「あっごめんね!……オイ、ニンゲンっ!」
自分自身の違和感に首をひねると、Papyrusさんは下すよう催促されたとでも思ったのか、そっと雪の上におろしてくれた。
……かと思いきや、此方に手を突き出して、私の事を呼ぶ…
「観念するが良い!俺様は偉大なるロイヤルガード……まだなってないケド…貴様を捕まえてやるっ。そして俺様は人気者になって!友達いーっぱいで!ラブラブ光線を浴び捲り!みんなのヒーローに…NYEH HEH HEH!」
「ぁあ…ヒーロー…」
目の前の彼……まるで、日曜日の戦隊シリーズをみて自分も将来こうなるんだ、と豪語しているかのような…
「heh…羨ましい、何も知らずに生きて居られる様で」
「…お前ッ!」
「ヒーローなんて、輝かしい「職業」なんかじゃないわ。
誰かが貴方をヒーローだと提言したとき、貴方は提言した人“だけにとって”のヒーロー。貴方の言う“皆の”ヒーローなんかと違うわ。ヒーローだって色んな視点がある。でも貴方の場合、悪いやつを倒して、ハイ、ヒーロー……バカみたい。名声が欲しいだけなら別の事を目指せば?」
敵には敵なりの正義がある、と…言いたいワケじゃない
でも、暴力に暴力を振りかざして一時のヒーロー。話が風化すれば、ただの脅威として恐れられるだけの存在
当たり前でしょ、他の人々にとって怖い存在を倒した強い存在……その力が、もしかしたら間違って此方に向くかもしれないってだけで、迫害するような世間よ?
ヒーローなんて…醜いだけ
…私だってカンジ悪い。だからSansさんも怒って今私の肩を強くつかんでる。Papyrusさんも、なんとも言えない表情で突っ立った。
「…貴方の夢のお手伝いをして差し上げますよ、捕まってあげます。……なんて、貴方だってもう私を捕まえたくなどないでしょ?」
「兄ちゃん…」
場に似合わずほほ笑む。後ろの殺気は強くなった。どうせPapyrusさんだってもう私を捕まえようだとか言わない、Sansさんが強制的に私を黙らせるでしょ
「お前…よくも、」
「兄ちゃん!ニンゲンの事虐めちゃダメでしょっ!」
……あれ
「いっつも靴下片付けないし!」
……なんか
「ツケ払わないで酔いつぶれ届けられるばっかだし!」
……どうして
「仕事はぐーたら寝てばっかじゃない!」
……Papyrusさんの矛先は此方に向かないの?
「……仕事はしろよ…」
「そうだぞっ!もっと言ってやれ!」
……はぁ
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いちご飴☆(プロフ) - ダジャレが好きな主人公ですか・・・私もダジャレ大好きです・・・。あ、すっごく面白い作品ですね!作者さんのペースで頑張ってください、応援します! (2022年2月18日 23時) (レス) id: 5f094832cd (このIDを非表示/違反報告)
病蛟(プロフ) - らぁーゆさん» 今回ばかりは流石に予想していなかったので正直戸惑いましたがなんとか投稿させて頂きました。お待たせしました (2022年2月5日 1時) (レス) @page19 id: a53994f60f (このIDを非表示/違反報告)
らぁーゆ(プロフ) - うわぁぁ!とても最難なことが起こりましたね💦深夜まで待っております! (2022年2月4日 20時) (レス) @page17 id: ebbeaa48a3 (このIDを非表示/違反報告)
病蛟(プロフ) - うまさん» そう想っていただけて幸いです。引き続き楽しんで頂けるよう更新の方頑張って行きたいと思います故…どうぞよろしく御願いします (2022年2月4日 17時) (レス) id: a53994f60f (このIDを非表示/違反報告)
うま - この作品すきなので更新頑張ってくださいっ! (2022年2月3日 20時) (レス) @page16 id: 0cf6b27ac1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:病蛟 | 作成日時:2022年1月16日 15時