花が五輪 ページ5
相沢「Aは今朝自主退学した。話はそれだけだ。授業を始めるぞ。」
＿…ざわざわ…＿
一時間目の授業の前に相沢先生が言ったその一言はあまりにも衝撃的な話だった。
百「そんなッ！突然退学だなんてっ！！」
緑「相沢先生ッ！！どうしてAさんは辞めたんですか！？」
Aと仲が良かったメンバーが声を上げる。
相沢「学校を辞めるのは本人の自由だ。お前らが知ったところで何にもならない。」
麗「でもッ！！！」
相沢「いい加減にしろ。」
相沢先生の声で皆静かになった。
相沢「授業を始める。」
そう言って相沢先生は淡々と授業を開始した。
俺には心当たりがあった。
Aは、花吐き病で入院したんだと。
どんなに体が痛んでも学校を休んだことがないアイツが
学校ごとやめちまうなんて、それ以外に思いつかない。
個性で治せない病気の人が入院できる場所。
そんなのはこの街に一つしか無い。
気づけば俺は教室を飛び出していた。
相沢「ッ？！おい！轟ッ！！！まてッ！！！」
後ろからそんな声が聞こえたがなりふり構わず俺は全力で走った。
Aのことは放課後にでも確認すればいいとは思った。
でも、体が心が“今じゃなくちゃいけない。”って叫んでいた。
「はぁ、はぁ…」
息を切らしながら、ついたその病院を見上げる。
中に入り、あいつの名前を言えば、
受付「あぁ、昨日入院された方ですね。Aさんなら４階の一番奥のお部屋ですよ。」
と、言われた。
「っ…やっぱりここだったか。」
そうつぶやき、急ぎ足でその病室の部屋を開けた。
「ッ…Aッ…」
そう名前を呼べば、沢山の医療関係者に囲まれたAが
弱々しく微笑んだ。
医「呼吸が乱れてきているッ！！呼吸器の酸素濃度を上げてくれッ！！」
医「血圧低下してますッ！！！」
そんな喧騒も聞こえないくらい
俺はAにくぎ付けだった。
『…と、ど…き……く……』
「ッ…あぁ。なんだ？」
名前を呼ばれ、俺は医療関係者の人間を押しのけて
ベットの横に座った。
医「ちょっ！君っ！」
医「先生、ここは二人にしてあげましょう。」
医「多分、この子が…」
医「…そうか。では、私達は退出します。」
出て行った医者をみたAは今にも消えそうな声で俺にこう言った。
『轟君のこと大好きだったよ。』
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兎森める(プロフ) - 莉央さん» コメント返信が遅れてすみませんッ！！今回の更新でこの作品はENDになります！！応援ありがとうございました！！ (5月19日 0時) (
レス) id: ddb85a2273 (このIDを非表示/違反報告)
莉央 - 夢小説の題名を見て気になり、拝見したら何と感動的でいてもたってもいられませんでした。感動の涙が止まらなくって😭…める様の作品最&高でした🤍次回のストーリーすっっっごく楽しみにしています！小説更新ご無理なさらないでくださいね。 (2022年8月21日 18時) (レス) @page3 id: b0d82c09ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：兎森 める | 作成日時：2022年5月15日 18時
