6話 ページ8
Aside
坂「 シルフィと一緒にみんなでギルド作ったらええんちゃう?」
にぱっと笑ってそういった坂田さん。私はフードの奥で目を見開いた。皆はいい考えだというようにうんうんと頷きあっている。私は血の気が引いていくような気がした。
セ「 シルフィちゃん、どうや?」
センラさんが絵に描いたような完璧な笑顔で問うてくる。私は思わずブンブンと首を振った。
夢「ごめん、なさい。…ギルドを組むつもりは無いの」
………だって私は、元ベータテスターだから。
また、皆の間の空気は悪くなる…と思ったら。
坂「そっかー、じゃあしゃーないな!あ、でもフレンド登録はしようや!」
浦「バカ坂田、急に言われても シルフィが戸惑うだろうが!」
どこまでも明るい坂田さんと浦田さんに救われた気がした。
それから皆で早めの夕食を食べながら雑談をする。その途中でも私は『元ベータテスター』という現実を思い出していた。私は、この人たちと居ては行けないと思ってしまう。
フレンド登録をする時も、食事中も。どこかよそよそしい態度をとってしまったかもしれない。でも、仕方がないことなのだ、と自分自身を納得させる。元ベータテスターは、普通のプレイヤーと共に生きていては行けないのだ。
そう言えばキリトに最近あっていない。明日にでも尋ねてみようと思いながら久しぶりの賑やかな夕食を終えた。
どこからか、刺すような視線を感じた。
━━━━━━━━━━━━━━
???side
夜になり、とりあえずと併設する宿屋にチェックインし、それぞれが部屋に引っ込んだころ。俺は宿屋の部屋の簡素なベッドに座って考え込んでいた。
考えている内容は勿論、今日出会ったあいつ、 シルフィのことだ。あいつは色々おかしな所や怪しいところがある。顔を見せないところやギルドの誘いを断ったところ、あいつが話している途中にしばしば見せる雰囲気。全てが怪しいと感じてしまうのは俺の考えすぎか。
それにあいつはきっと、俺たちに心を許していない。まぁ俺も人のことは言えないのだが。表面的に敬語を外し呼び方を変えても雰囲気だけは隠せない。顔を見せないところで既にわかるだろう。
あいつは怪しすぎる。関わらせてはいけないと思っているのだ。
さぁ、いつ消してやろうか。
━━━━━━━━━━━━━━
一応伏線は張っているつもりです…
???が誰かわかりましたかね…?一人称で少しは絞れる気がしますね…笑
14人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
るか - 更新待ってます…! (1月14日 20時) (レス) id: 801caab291 (このIDを非表示/違反報告)
緋乃明日香(プロフ) - ひなたさん» ありがとうございます!初めてのコメント嬉しいです…!拙い文章ですがこれからも読んで頂けたら嬉しいです! (2021年4月28日 8時) (レス) id: 942417641d (このIDを非表示/違反報告)
ひなた - コメ失礼します!私、ソードアートオンラインも歌い手も好きなので楽しく拝見させていただいております!!応援してます! (2021年4月27日 22時) (レス) id: 05e04b1059 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:緋乃明日香 | 作成日時:2021年4月23日 11時