第51話 ページ8
『知ってたんだ…もしかして、浦島くんとおんなじ原理？』
私はそう聞いた。
「簡単に言えばそうだ。俺と浦島虎徹は前の主の本丸にいた刀剣。
あっちの本丸の刀剣は、みんな主の過去を知っている。見ていたからな。
それなのに…！」
そう、まんばちゃんの太腿の上に置かれた拳が強く握られた。
「俺は、主側につけなかった…！俺が勇気がないばかりに、主の過去を知っていて尚、主を傷付けてしまった…！絶対に許されないことだと分かっている。
だが…謝らせてほしい。本当にすまなｰｰｰｰｰｰ『もう、いいよ』」
『もう、いいよ。まんばちゃんも、私の前の本丸の古参だったでしょ？
ごめんね。こんなに頼りない主で…こんなに謝らせちゃって、ごめんね』
まんばちゃんの言葉が、ずっと心にささる。
『………謝ってくれてありがとう。本当に、ごめん。
この件は許すよ。ただし、一つ条件があるの』
まんばちゃんは自然と畏まって、背筋を伸ばす。
『…………前の本丸が今どうなってるのか教えてほしい』
それだけ。
私には、まだやらなくちゃいけない事がある。
自分の傷を癒やしてる場合じゃないって、まんばちゃんの言葉で気付かされた。
ありがとう。
そして、私は静かにまんばちゃんの言葉を待った。
「……俺が、まだ前の本丸にいたとき。ある日、いきなりあんたの霊力が切れた。丁度、夕餉の時だった。その場にいた全振りは立っているものは力が出なくなってその場に跪き、座っていたものは倒れ伏した。その場は最悪だった。
一番最初に声を出したのは加州で、こんのすけをよんで直ぐに状況を確認した。
その後、主が死んだと時の政府から連絡が来た。重苦しい空気が悪化した。泣くものしかおらず、どんどん主の霊力が消えていくことをその身で感じた。元々主はその時から霊力が高かったが、主は俺達の次元に存在しなかったから、霊力の消えも早かった。
その後、時の政府が駆けつけて状況確認をした後、こう言った。
「新しい審神者を配属する」と。
それに異を唱えたのが浦島虎徹と俺、太鼓鐘、加州だった。だが、時の政府はその内から二振りに絞れ、と何処までも最悪な言葉を吐き続けた。
そして話し合った結果、異を唱えた奴らの中で一番高い練度の浦島虎徹と、一番低い練度の俺になった。
そして、俺達は刀解されてここの本丸に来た。」
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紅蓮 - 向こうの本丸、ハッピーエンドになるといいな〜。続きがすっごく気になります!!更新頑張ってください!!!すっごく楽しみにしています!! (2020年6月7日 12時) (
レス) id: a938136fc3 (このIDを非表示/違反報告)
アニオタちゃん - この作品好きです！更新頑張ってください( ・∇・) (2020年1月1日 19時) (レス) id: 8da926b67e (このIDを非表示/違反報告)
き(プロフ) - 向こうの刀剣達が報われますように〜！ (2019年6月3日 20時) (レス) id: effd3f797e (このIDを非表示/違反報告)
奏琉斗 哀 - 刀剣乱舞初心者ですさん» ありがとうございます。そういうコメントを貰えるのは作者としてとても嬉しいです。更新、なるべく早めにしますね。 (2019年1月7日 9時) (レス) id: a8c26a67af (このIDを非表示/違反報告)
刀剣乱舞初心者です - とてもお気に入りの作品です…！今後が、気になります… (2019年1月6日 23時) (レス) id: c2cb9b617d (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年12月16日 20時
