少女2 ページ3
小さな影が二つ走り抜けた。
紫月『ふ〜〜ちゃ〜〜ん!』
深月『いえーーーい!』
二人が文月に抱きつき、文月はそれを難なく受け止める。
紫月『ふーちゃん!ありがとう!』
笑顔でそう言った紫月に
文月『何がありがとう、やねん!』
スコッーーーン!
紫月『いった!』
ツッコミとともに頭を思いっきり叩いた。
文月『幹部なら幹部らしくせい!どっからどう見ても今のお前!唯の餓鬼やぞ!』
幼さが残っている可愛らしい顔からは想像も出来ない様な言葉をはく。
深月『ふーちゃん、資料!資料!』
文月『嗚呼、はい。資料』
文月は、先程頭を叩くのに使った資料を手渡した。
深月『わー、面倒くさそうなの』
紫月『わー、確かに』
文月に抱きついたまんまで言う二人。
文月『何?二人ともコレやるん?』
二人『うん!首領から、幹部としての初めての仕事!』
答えに、顔を歪ませる。
文月『わー、てか、それやったら早く準備した方がいいよ?コイツら来るの今日の夜だもん』
森「それは本当かい?」
先程まで、三人を微笑ましく見ていた森が聞いていた。
文月『はい。予定より2日早く来る様です』
二人の頭を撫でながら告げる姿は、母親そのものである。
紫月『ん〜面倒くさい。ふーちゃん行ってきて!』
深月『行ってきて!』
幹部+森「はぁ?!/え?!」
二人の発言に驚く幹部と森だが
文月『えー、面倒くさい。でも、殺してもいいんやったらやる』
太宰「やるの?!」
太宰の声に少し驚きつつも「うん」と答える。
文月『首領。殺してもいいですか?』
森に問うと、彼は深刻そうに顔を歪めながら答える。
森「いや。殺してはいいんはいいんだけど」
少女1人で行かせていいものか。と悩む森とは裏腹に、文月は
文月『あ、いいんですか。では、終わったら報告しておきますね?』
「失礼します」と言って出ていった。
尾崎「……え?ええのかえ?」
太宰「いいみたいですね」
川端「いいのか?」
言葉を吐き出す幹部達。
森「君達はなんとも思わないのかね?」
森は二人に問いかけた。
紫月『ふーちゃんだからね!』
深月『ふーちゃんだから大丈夫!』
心配でしかない。と、この時の彼等の真意は一致した。
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翌日。
また会議が行われ、American deadの報告書を文月が持ってきた。
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