10.元カレと300万 ページ10
翔｢んでAさんは尻軽弁護士は吹っ切れた？｣
｢それはもう…その後が強烈すぎて｣
賑やかな居酒屋に入って奥のカウンター席に座るなり慣れた手つきでお酒とおつまみを頼む。
お酒が入ってなおさら楽しそう。
｢そう言えば元カレに顔見せちゃって大丈夫だったんですか？もう遅いけど…｣
あれこそ、週刊誌に売られちゃったら1発だよね…
櫻井サンのファンって何人いるんだろ
たとえ10人しかいなくても勝てる気がしない
｢あと、嵐サンのファンって何人くらい……？｣
翔｢んー？ファンクラブ入ってくれてる子は確か、300万弱って聞いたよ？｣
さ、さんびゃくまっ！？
終わった………元カレに売られたら300万人に叩き潰されるわ私！
｢や、やっぱ出ましょ？私まだやりたい事がたくさん…｣
翔｢はぁ？まだまだこれからだって。それにあの元カレ、誰にも言わないと思うけどね｣
｢え？なんで？｣
翔｢あの人プライド強いでしょ。結構自信家みたいだし。彼女に貴方は浮気相手ですって言われたもんだよ？そんなの恥ずかしくて言えないでしょ。匿名で週刊誌に売るとしても自分のプライドが許せないと思うね。｣
なるほど〜、さすが慶應ボーイ。
あそこだけの会話でよくこんだけ推理できるもんだ
｢うん、納得｣
翔｢やっと付き合う気になってくれた？｣
｢え！？いやそれは……ほら、櫻井サンになんのメリットもないでしょ？｣
翔｢んーあるある｣
なに？って聞くとニヤッと…いや、ドヤ顔をキメて。
翔｢言い寄られても彼女いるって言えば多少めんどくさい事にならないでしょ｣
………………。
｢私を使う気！？さいってぇ！！！無理！絶っ対付き合わない!!!!!!｣
翔｢ほら声大きいよAちゃん｣
｢…いやもう周りにバレてしまえ!!しかもさり気なくちゃん付け！？バレてしまえ!!｣
ハイハイ静かにって言いながら私の口の中に枝豆を突っ込んで。しかも皮ごと。
有り得ない…考えれば考えるほど有り得ない…………。
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作者名：ハチミツ
| 作成日時：2020年3月2日 23時
