53話 ページ12
コスモ「トム…久しぶりね」
トム「会いたかったよ。でもコスモは僕に会いにきたわけじゃなく、この子を助けにきたんだろ？」
コスモ「トム、私はあなたのことも助けたいから来たわ」
トム「助ける？」
コスモ「ええ…でもあなたその様子だとその姿までの記憶しかないのね」
トム「ああ。全部こいつから聞いた…ペラペラと話してくれたよ…まさかコスモが友達だと聞いた時は反吐が出そうだったさ」
コスモ「でもあなたは所詮記憶…現実には干渉できない」
トム「それはどうかな？」
驚いた
まさかトムが触れてくるとは思わなかったのだ
触れるだなんて思っても見なかったから
トム「こいつから聞く限りだと未来の僕は偉大になったようだ」
コスモ「いいえ、愚かになったわ」
そう言うとトムは少し怒りを抑えれなかったようだ
目が赤色になっている
トム「この僕が？愚か？」
トム「はあ…残念だ…君なら分かってくれると思ってたのに」
コスモ「確かにあなたは凄くなった。禁じられた呪文ばかり使う様になり分霊箱も完成させたのね？あなたの顔も崩れていき今では如何にも恐ろしい見た目になったわ」
トム「それで？」
コスモ「あなたなら偉大な魔法使いになれたでしょうに…残念でならない」
コスモ「それに闇の魔法使いでも自分の顔や話を活かしてやっていた者もいたけれど、そのやり方ならもう少し上手くいったのに…」
トム「…何が言いたい？」
コスモ「あなたは所詮記憶だから教えてあげる」
コスモ「力だけでこの世の全てを支配できると思わない方がいい。トムの記憶は覗かせてもらった」
トム「は？」
コスモ「今まで愛を知らなかったあなたが私と出会い、本当の愛を知るかもしれなかったその時に居なくなりさぞ辛かったでしょう…あなたが悲しんでいる姿が見えたわ」
コスモ「けれど自分の両親を調べた後ショックを受けたのね。魔法使いであると思っていた父親が実はマグルで母親が魔女だった…」
トム「ああ。まさか母親が魔女だとは思わなかったよ」
そう…母親が魔女だとは思っていなかったのだ
なぜなら魔法が使えるならばわざわざ死なずにすんだのに魔法も使わずに死んでいったとトムは思っているからだ
かなり複雑な問題だ
トムがこうなってしまうのも考えがつく
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 19人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：コスモ | 作成日時：2023年2月17日 5時
