世界の愛されマンネ【2】 (ページ31)

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過去編ページ31

社長に連れられて事務所の練習室にやってきた

この人が私をスカウトしてきて今私はここにいる

韓国のアイドル事務所については色々調べたけれどどこも魅力を感じなかった

ならばこの人に賭けてみてもいいと思ったのだ

他の事務所の人達は声をかけてくるなり私を知ってる人は金目的、知らない人は君はきっとすごいスターになれるなんて嘘の言葉を吐く

私はそんな事務所に入ってもいいように使われるだけ

それだけは断りたいのだ

自分のために事務所を企業しようか悩んでいたところにこの社長が話しかけてきてくれた

『君がAさんであっているね？』

「はい。あなたは誰ですか？」

『私は君のファンの1人だよ。私の事務所に来て一緒に一から世界を目指してほしいんだ』

「私でなくても他にもいますよ」

『私は今新しいグループを作っているんだ。でも実力や華が足りなくてね、彼等に新しい刺激を与えてほしいんだ』

この言葉も言葉だけ見ればよく言われる台詞だろう

だけれどこの人のこの言葉は私という人間を見て言ってくれていることがわかった

ならその手を取ってみてもいいのではないかと思ったのだ

「わかりました。私、あなたの会社に入ります」