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＊ ページ12
．
「ね、お兄ちゃん」
「なになに？」
「彼女作らないの？」
「彼女いらんよ。Aおるもん。」
「私そろそろ彼氏欲しいんだけど、」
「は、」
「だから、こうやってこられると家に呼んだりとか
出来ないからさ、もう少しせめて頻度を…」
「何、好きなやつおるんか、許さへんで俺」
「いやだからね、お兄ちゃん、」
「Aにも俺がおるからええやんか、
彼氏なんて必要あらへん。なんなら一緒に住むか？
というかもう住もうや、な？決まり｣
「……、」
「今週中に引っ越してまお？」
「俺の家、防犯対策バッチリやし、帰り道は街灯が
しっかりあるし安心やな？」
「……いや、知ってるけど」
「それもそうやな」
「んふふ、A、好きやで？」
「どうしたの急に、イヤってほど伝わってますよ」
「ちゃう、兄妹とかじゃなくて俺は昔から
今日まで、そしてこの先もAのことが
女として好き」
「え、」
「ごめんなあ、こんなお兄ちゃんで」
どこか言葉と瞳の奥の方に狂気じみたものを感じた
けれど、お兄ちゃんがいないとダメなのは
なんだかんだで私の方。
兄妹恋愛、かつ、依存愛。
同じ家に帰る生活が始まったなら、
私たちはどうなってしまうのだろうか。
______もう誰にも止められない。
．
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作者名：ぼんぼん。
| 作成日時：2018年10月21日 0時
