ジオメトリック【F】 ページ17
F side
ことん
はいどうぞ
なんて言われて目の前にはモノトーンの幾何学模様のマグカップ。
中を珈琲が揺蕩う。
F｢ありがとう、Aちゃん｣
極力物が減らされた部屋のテーブル
上には俺の前へ置かれたモノトーンのマグカップ
と
彼女の前に置かれた
これだけはとても色彩鮮やかなマグカップ。
彼女の顔はなにやら靄で霞んで見えない。
目を凝らすと見えてくるのはその靄が幾何学的な模様だということと
『いいえ』
そう発せられる三日月型の口元だけ。
アイツらの顔はハッキリと認識出来るだけあって、彼女であるAちゃんの顔がいつからか視認出来なくなったのはとても不思議であり、苦しかった。
『今日も、見えない？』
F｢…うん｣
『そっか、仕方ないね』
そう、ケラリと笑う彼女から幾何学的なモノトーンが退けるのはいつの日か。
F｢…でね、Aちゃん｣
今日もモノクロと幾何学とカラフルなマグカップの部屋で独りごちるだけ。
ラッキーカラー
あずきいろ
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汀(プロフ) - 翠音さん» コメントありがとうございます！今回は前回までとは一味違ったものになるかと思いますので是非楽しくお読み頂けると幸いです！これからもよろしくお願いします！ (2018年12月16日 9時) (
レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
翠音(プロフ) - 汀さんのMSSP！！私が汀さんの作品と出会えたきっかけでもある方々…とても嬉しいです！！すでにアップされているものも読ませていただきました！とても好きです…。今回も愛読させていただきます！！ (2018年12月16日 7時) (レス) id: fe12b8e0a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汀 | 作成日時：2018年12月11日 0時
