くもにかくれていて、きづきませんでした【2】 ページ25
こいはもうもく
2 side
新田美波
それが俺の好きな人。
そりゃぁ、画面越しにしか会えないから、好きな人じゃないんだけれど。
でも、俺は彼女が好きだ。
世話を焼いてくれる幼馴染というか、高校からの腐れ縁がいる。
名前はAちゃん。月島Aちゃん。
男勝りというか、ロックが昔から好きなショートの子。
そんな、俺も大人になり好きな人が出来た。
相手は、Aちゃんじゃない。
だからそれを、彼女に相談した。
2｢いやあのさ、ちょっと相談あんだけどね｣
『おう、どうしたの』
2｢好きな人…が、出来まして…｣
『…っ、まじけ！はぇ、ついににどさんにも出来ましたか！！あんなに新田ちゃん新田ちゃん言ってたにどさんに！』
2｢ぅ、うっさいわ｣
『んで、どんな人なのよ？』
2｢や、こういう…人…｣
俺は照れながらもAちゃんにその子の写真を見せる。
俺の好みバッチリの新田ちゃんみたいな子。
名前も美波ってんだからこりゃあ運命だわ。
『ふーん…見事に趣味が反映されてんねぇ…付き合いたいんでしょ？』
2｢まぁ、そりゃあ…｣
『ま、頑張れ〜、自分にはなーんも言えることはねぇけ！！』
2｢は？いや、Aちゃん告白されてたんじゃ｣
『…あたしはある人一筋だったから、全部断ってたよ！ま、その恋も失恋したけどねぇ！！』
そう言って、女の子らしくない笑い方だけど、どこか安心する笑い方をする彼女。
その後、グラスを傾ける彼女の表情は、何処か物憂げで。
知ってしまった、俺が、
俺のことが、Aちゃんは何年も好きだったことを。
俺が、自分から彼女の恋を否定したことを。
2｢Aちゃん、ごめんな｣
『は？』
人知れず、読書家だった彼女だから、分かるはずなんだ。
同級生の誰よりも俺が近くにいたから、彼女が誰よりも女の子だったことを知ってるから。
2｢【くもにかくれていて、きづきませんでした】｣
『…知ってたよ、ばーか！』
そう言って、その日の飲みを切り上げ、店の外に出る。
彼女との関係はこれからも続く。
これから、どうなるかは分からないけれど。
『にどさんさぁ…』
2｢うん｣
『その子のこと、幸せにしてあげてな？泣かせたら、あたしがその子、逆に貰ってやるからね！』
2｢…当たり前だわ、絶対、泣かせないわ｣
男勝りだけど誰よりも女の子な、頼りがいのある親友へ
ごめんなさい。だけど、これからもよろしく。
6月11日【今まであなたの想いに気が付きませんでした】
あなたならつきあかりがなくてもこれるでしょう【3】→←うごかないカカシ【1】
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 74人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
汀(プロフ) - 沙夜さん» ありがとうございます！！自分にも無理は無いよう頑張っていきたいと思いますので応援宜しくお願いします！頑張ります！！ (2018年7月17日 6時) (
レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
沙夜(プロフ) - 長い間更新お疲れ様でした！完結おめでとうございます(^○^)新作も読ませて頂きました。頑張って下さい！ (2018年7月17日 6時) (レス) id: f4fb874013 (このIDを非表示/違反報告)
汀(プロフ) - すぷらさん» ありがとうございます！今後も無理のないように頑張りたいと思います！良ければこれからも応援よろしくお願いします！ (2018年7月13日 20時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 完結おめでとうございます！もう貴方様の作品が生き甲斐になっておりました…次回作も楽しみにしていますが、あまり、無理の無いよう頑張って下さい！ (2018年7月13日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
汀(プロフ) - すぷらさん» ご心配おかけしてすみませんでした、もうかなり良くなりました！ありがとうございます！！どうかすぷら様もお風邪をお召しになりませんようお気を付け下さいね！ (2018年6月29日 23時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：汀 | 作成日時：2018年5月12日 1時
