たいようがまぶしいですね【12】 ページ14
いつものおまえと
12 side
煙草の煙を空気に溶かしていく。
それを、ただ、ただひたすらに繰り返していく。
12『うめぇ…』
煙草とは人間の心を穏やかにする嗜好品だと、思っているが。
俺の彼女は嫌いらしい。
その彼女が今日は俺の家に来るらしい。
『今から行くね！』との連絡が来てから約2時間経っているが、未だ俺の部屋への到着を知らせるインターホンは黙ったまま。
流石に2時間何も連絡がないのはこちらとしても心配になってくる。
ただ、元々時間にルーズすぎる彼女には
待ち合わせに来ないちんちくりん、若しくは
遅刻常習犯の二つ名が俺の中でついているのは秘密。
そんな彼女、Aを俺はツキと呼んでいる。
昔から呼ばれている渾名なんだとか。
そんなツキは俺のことを『先生』と呼ぶ。
見た目が幼く、背も俺より小さい(実際歳も若い)彼女にそう呼ばれてしまえば、一歩間違えたら完全に犯罪ものだろう。
それを気にしてか、ツキは最近やたらとお洒落を気にするようになった。
何処ぞの花を口に咲かせた奴とは違う。
ちゃんと、“女の子”になって来てくれるのだ。
理由を前に聞いた。
『…先生が、大人だから』、そう返された。
いつもの、お前でいいのにな。
そう思いながら煙を燻らす。
部屋の中には煙と待ち侘びていたインターホン。
煙草を消し、扉を開けるといつものように綺麗になったツキ。
『…先生！ごめん、なさい。遅れちゃって…』
12｢おぅ、いいよ。さぁて、行くかぁ｣
『え、今日、お家デートじゃない…の？』
12｢天気もいいんだ、出掛けるぞ、嫌か？｣
『…ん、んーん！！嫌じゃない！！先生となら、何処だって楽しいよ！！』
無邪気だけれど、綺麗な笑顔で言う。
それ、それだよ。
俺が好きなのはその“お前”だ。
俺の少し斜め後ろを着いて来ているツキに声をかける。
12｢…ツキ、お前、次からあまり服とか頑張って来なくてもいいからな｣
『え』
少し、残念そうな声と顔。
ちゃんと理由があるから最後まで聞け。
12｢なぁAー、今日は【たいようがまぶしいですね】？｣
『…？』
12｢だから！もうお前はちゃんと、俺に似合う女になってんだから、自信もって隣、歩いていいんだぜ？｣
だから来いよ
そう言って俺よりもふた周りも小さいその柔い手を握る。
『先生、』
ありがとう！
そういった笑顔は太陽よりも眩しかった。
5月31日【私の横に来て一緒に歩きましょう】
ラッキーカラー
あずきいろ
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汀(プロフ) - 沙夜さん» ありがとうございます！！自分にも無理は無いよう頑張っていきたいと思いますので応援宜しくお願いします！頑張ります！！ (2018年7月17日 6時) (
レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
沙夜(プロフ) - 長い間更新お疲れ様でした！完結おめでとうございます(^○^)新作も読ませて頂きました。頑張って下さい！ (2018年7月17日 6時) (レス) id: f4fb874013 (このIDを非表示/違反報告)
汀(プロフ) - すぷらさん» ありがとうございます！今後も無理のないように頑張りたいと思います！良ければこれからも応援よろしくお願いします！ (2018年7月13日 20時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
すぷら - 完結おめでとうございます！もう貴方様の作品が生き甲斐になっておりました…次回作も楽しみにしていますが、あまり、無理の無いよう頑張って下さい！ (2018年7月13日 20時) (レス) id: e340ba7d83 (このIDを非表示/違反報告)
汀(プロフ) - すぷらさん» ご心配おかけしてすみませんでした、もうかなり良くなりました！ありがとうございます！！どうかすぷら様もお風邪をお召しになりませんようお気を付け下さいね！ (2018年6月29日 23時) (レス) id: b7a2a1a016 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：汀 | 作成日時：2018年5月12日 1時
