【実況者】彼と邦ロックを奏でたら【短編集】 (ページ6)

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瞳にうつらない【fj】2 ページ6

夢主side
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「なんでって、女子1人で帰らせるわけに行かねぇだろ。」

とか、惚れそう。惚れないけどね。
『そっか、ありがとう』

キヨは照れたようだ。赤くなった顔を逸らす。ほんとネコみたいだね。

その後自宅に送ってもらった私はフジの新しい彼女がどんな人なのか考えながら眠りについた。

次の日。フジからの連絡はない。
やっぱりダメかぁ。とかため息をついてみた。

その夜、4人で実況を撮っていた。
その隅っこに私はお邪魔させてもらって。

その間もやっぱりキヨはこっちを見ていた。

フジがそろそろ帰る。なんて言ったから私も支度する。

一緒にキヨの家の玄関を出る。2人きり。

ある踏切を通ったとき、思いついた。
ここでフジとお別れしよう。

私は立ち止まり線路の反対側にあるフジの背中を見つめながら呟く。

瞳に映らない私をどうかまだ忘れないで

貴方にだけ私の声が聞こえたらそれだけで私は嬉しかった
貴方の声で安心させてほしかった

あなたが好きでした

電車が通る直前にフジが振り向いた

気がした