【実況者】彼と邦ロックを奏でたら【短編集】 (ページ32)

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貴女へと渡す手紙【rbr】ページ32

貴女ともっと過ごせたならば、思い出も増えたはずだったのに

ロボロside
書き終わった手紙を声に出して1人で読み上げていく。

この町を去っていった貴女へ

今、貴女に向けて手紙を書いています。
貴女と過ごした時間が自分にとってどれだけ大切なものだったのか痛感しているところです。

思い出を振り返ると、月日が経つのは本当に早くて。浮かんでくるのは楽しい思い出だけではないけれども、ここに書くにはあまりにも多すぎる。だから貴女と会ってお茶でも飲みながら話したい。

僕の仲間、貴女でいう友達である彼らのこと。彼等は今日も元気です。だから心配しないで下さい。
でも、貴女のことを思い出してはスカイプが沈黙通話になっています。あのグルッペンですら涙声になってしまいます。

貴女の両親のこと。貴女が去ってしまったことを、今も思い出して泣いています。早く戻ってきてください。

だけど、書こうとするとペンが止まり、思い出して泣いてしまうのです。どうして僕を置いて行ってしまったのか。と。

やっぱり堅い文章を書くのは慣れません。
普段は僕なんて使わへんからな。

だから、簡潔に伝えたいと思います。

愛してるよ、A

一生のうちで愛せるのは君だけです、どうかそちらでも元気に暮らして下さい。

俺もいつそちらに行けるか分かりませんがそれまで浮気なんてしたら許しませんから。

天国に旅立った貴女へ、愛をこめて。

(言葉を吐いて自分の体に触れてそれでも君は帰ってこなくて。
今日もなにも言えなくて涙をただ流す。)

米津玄師「vivi」より