【実況者】彼と邦ロックを奏でたら【短編集】 (ページ23)

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クリスマスの夜に 1【tn】ページ23

会いたいと毎日思っていて
それを君に知ってほしくて。

トントンside
初めてもった彼女、Aに久々に会えると思うと自然に頬が緩む。

Aと俺は絶賛遠距離恋愛中。
なんで知り合ったかとかそんなのは説明すると長くなるから省く。ええやろ、説明せんでも。

社畜の俺と休みがほぼ取れないスタッフ系の仕事をしているAは
偶然にもクリスマスイブの今日と、クリスマス当日の25日は休みが被った。

Aに会いにこないかと聞いたら行く。とすぐに帰ってきた。早いなぁ。アイツ。

というわけでAが降りるだろう駅で待っている。

俺の目の前はカップルでいっぱいだ。どうせ今から家帰ってあんなことやこんなことするんやろ。爆ぜろ。

なんて毒を吐いてソ連色したマフラーに顔を埋める、寒い。Aは風邪ひいてないやろか、とか考えてふいに思い出した。

あれ、なんで俺恋なんてしてんねやろ。

今まで彼女も作らなかった俺が、どうして。メンバーにも言われたけどわからん。いつの間にか好きになってたってのが本音。

ふと、聞きたくなった音楽を流す。
彼女が好きなバンドの曲。クリスマスにぴったりの。高温が綺麗な男性ボーカルが今の俺と同じようなことを歌詞で歌ってくれて。少しホッとした自分がいた。