ぼくのものに 【syao】に ページ19
シャオロンside
酔いつぶれた次の日の朝。太陽の眩しさに目を覚ます。少し頭が痛い。
体を起こしぼんやりと考える。
こんな時、あの子がそばに居てくれたら。
『おはよう。』なんて言いながら水を持ってきてくれるのかもしれない。
うん。幸せすぎる。
でも、彼女はめちゃくちゃかわいい。
彼氏の1人や2人いるだろう。いや、 彼女は大先生みたいなクズじゃないから1人か。
会いたいんだ、今すぐその角から飛び出して来てくれないか。夏の魔物に連れ去られて俺のところに。
朝も彼女の顔が見たくて。無防備な寝顔が見たいんだ。見たことないけど。
けどきっとかわいい。知人Bの俺に昨日向けた笑顔があの位だったんだから。
溜息が出る。偶然と夏の魔法とやらで俺のものに…なんて
｢なるわけないかぁ…。｣
-------------------------------
You side
昨日、いきなり話しかけてしまったのが悪かったのかもしれない。
高校からの友達のグルちゃんに連れられていった飲み会の席。
あまり目立たないけどいい人なのがすごくわかる。溜息をついていたから気になった。
気になる彼はシャオロンさんと言うらしい。絶対本名じゃないけど気にしない。
君から見た私は友達の友達。だけどそんな彼に惹かれてしまったのは、夏の魔法のせいなのかもしれない。とか。
外を歩いていても彼の少し赤くなった顔が浮かぶ。今すぐその角から飛び出して来てくれないかなぁ。なんて考えてしまうのは。
貴方という恋の魔法にかかっているから。
(｢『彼に頼んで会わせてもらおう。』｣
そんな2人が発展するのは別のお話。)
back number ｢高嶺の花子さん｣より
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜薙 | 作成日時：2016年7月30日 20時
