【実況者】彼と邦ロックを奏でたら【短編集】 (ページ13)

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真赤【uszw】ページ13

夜のあの時。2人の影と肌が重なるあの一瞬。

心の中までわかった気がした。

翌朝彼女は先に出ていった。
俺にカギを残して。
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牛沢side
いつもは冷たくするくせに、2人の時は優しくする。そんな俺の彼女、Aが言った言葉。

『牛くんは犬みたいでいいねぇ。』

牛だけど。なんて俺の好きな笑顔でこっちをみる。
俺は一瞬で理解した。俺はこいつにとっては体を重ねるだけの関係なんだと。

それなら今までの態度にも頷ける。そういう関係だったんだ。

俺だけが一途に想い続けていたんだ

考えたくなかった。夜、1人のベッドで彼女との思い出を振り返る。

春、恋に落ちて。
Aの声に耳を澄まして。

ふと。思い返す。

彼女の部屋のコルクボードには俺との写真は１枚も無い。それどころか写真が1枚も無いことを。

それが彼女と他人との溝を作っているように思えて。俺を見つめたままの彼女の綺麗な微笑みに
聞けなくて。

彼女の犬なりに気を遣ってしまって。

カギを返して
彼女の手に繋がる首輪を外して
ちゃんと言おうと決めた

俺はそう決めて

玄関を開けた

ふいに夏の匂いがした

(赤い首輪がついたまま)

My Hair is Bad ｢真赤｣より
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皆さんお久しぶりです、夜薙です。

ひとまず面談が終わったので更新させて頂きました。長らくお待たせしてすみません。

だいぶ書き方忘れちゃってました、大変。

この曲、出だしの歌詞がとてもインパクト強いんです。引っかかるかな、と思って変えてしまったのですが。YouTubeさんに公式PVがあるので、是非とも見ていただきたいです。

今回は牛沢さんで書かせて頂きましたが、この曲、女性目線でも書けると思うんですね…。
なので、かけたらここにのっけたいと思っています。よければご覧ください。

次のお話は夢主ちゃんsideを久々に書いてみようかと。主人公目線で書けない人間なもので、かなりかかるかとおもいます。ご了承ください。

それでは、次のお話で。