遭遇キーパーソン！ ページ19
◆
押し問答の末、ようやくジエルはシュンを床に降ろしてくれた。
「ったく……！助けてくれたのはありがたいけど、もう少し抱きかかえ方があっただろ！」
「そんなに怒らないでくれよー！仮にも助けてあげたんだから！！」
まったくの偶然なんだけどな、とジエルは笑って言う。
図書室を訪れると話し声が聞こえたので、何となく近寄ってみたら、まさにシュンがハシゴから落ちそうになっている瞬間だったらしい。
咄嗟に駆け寄って、シュンをキャッチしてくれたのだそうだ。
「それより、危ないじゃないか！！何で自分から手を離すような事したんだ！？」
「え？離してねぇけど……」
「シュンくん、ふらぁってハシゴから離れちゃいましたからね。気を失ったのかと思ってヒヤヒヤしました……」
ノアが安堵の表情を浮かべる。自分ではシュンを受け止めるどころか、下敷きになっていた事だろう。
偶然にも通りかかってくれた先輩には感謝しかない。
「本当にありがとうございました……！あの、先輩のお名前を聞いてもいいですか？」
「ああ！俺は聖アヴォン学園学園長……ではなく、ライアーグラッド寮の副寮長！！ジエル･ソリスト、三年生だ！！」
「副寮長さん……！？凄いです！こんな所で会えるなんて光栄です！！」
本当に嬉しいのか、ノアも勢いこんで自己紹介し、ジエルと同じくらいハイトーンで喋り出す。
早くも盛り上がりそうな二人に置き去りにされる前に、シュンは小さく咳払いをした。
「で……俺様がハシゴから落ちかけた時の話だが。あれは気絶したんじゃねぇ、眠くなったんだ。急にな」
ノアの顔色がサーッと青くなる。「シュンくんが眠りネズミに狙われたって事ですか！？」と、半ば信じられない様子だ。
「ああ。ハシゴから落とすって事は、悪意のある襲撃だったんだろうな。何せ、俺様はライアーグラッド寮生だから」
やはり、うちの寮に恨みを持つ者――チャイナロンプ寮が有力候補だと見て間違いないのだろうか？
二人を見てジエルは何かを察したのか、おもむろに考え中のシュンの肩を叩いた。
「シュン、いい報せだ！！あっちに例の生徒が！！」
「例の生徒……？」
シュンが目を向けた先では、一人の男子生徒が背を向けて本を読んでいる。
「彼は、サバゲー愛好会の一年生だ！ほら、昨日眠りネズミに襲撃されて崖から落ちた、ライアーグラッド寮生の！」
ジエルの言葉に、シュンは少し考えた後、その背中に向かって声をかけた。
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リリコス(プロフ) - おぉ!! (2020年8月10日 23時) (
レス) id: d250400d1f (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - リリコスさん» はい！ケレイブさんを筆頭に、ユキさん、ショウさん、スフェノスさん、ジエルさんから成る喧嘩グループが存在する、という事になりますね！ (2020年8月10日 23時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
リリコス(プロフ) - 割り込み失礼するですが、ということは喧嘩グループの存在が実在になると言うことでしょうか！ (2020年8月10日 23時) (レス) id: d250400d1f (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - アイコンさん» 了解しました！素敵なグループ名をありがとうございます(*´ `) (2020年8月10日 23時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
アイコン(プロフ) - Violent sinners バイアラント･シナーズ 暴力の罪人達 です！ (2020年8月10日 23時) (レス) id: 215c5317bc (このIDを非表示/違反報告)
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