�� ページ12
◇
廊下に思いっきり額をぶつけた少年は、バッと勢いよく顔を上げた。
「シュンくん！？」
「わっ、びっくりした。元気な奴だな……」
少年――ノアはすぐさま立ち上がり、キラキラとした視線をシュンに向ける。
何度も、シュンくんですよね、と確認し、鼻先がくっつきそうになるまでじぃっと顔を見つめた後、今度はニッコリ笑うノア。
「うん、やっぱりボクの知ってるシュンくんですね！お久しぶりです！」
拍子抜けするほどあっさりした再会の挨拶に、シュンは一抹の不安を覚えた。
正直に言えば、俺様はコイツと再会できて凄く嬉しい。そりゃもう、さっきまでの嫌な気分が、一瞬で吹き飛んでいったほどに。
……じゃあ、ノアはどうなんだろうか。
「シュンくん……？」
またもや暗い思考に陥りかけたシュンを見て、ノアが不思議そうな声を上げる。
どんな言葉を返したらいいのか迷っていると、徐々にその眉尻が下がっていき、やがて少し泣きそうになりながらノアが呟いた。
「……もしかして、ボクのこと忘れちゃいました……？」
「いや、忘れてねぇよ」
咄嗟に強い言葉で否定すれば、自分が何を言うべきなのか分かった気がした。
シュンはノアを真っ直ぐに見据える。
「忘れるわけねぇだろ……ずっと、ありがとうって言いたかったんだ。ノア」
この数年間、言えなかった事をやっと伝えられた。
シュンがかなり緊張して告げたにも関わらず、ノアの顔に浮かんだのは『？』マークであった。
「あれ？ボク、何かしましたっけ？シュンくんにお礼を言われるようなこと……」
「……」
小さい頃の約束やら、色々と含めて礼を言ったつもりだったのだが……どうやら伝わっていないらしい。
まぁコイツだから仕方ねぇとシュンは思い直して、今は素直に再会を喜ぶことにした。
「お前はどこに向かってたんだ？授業が無くなったせいで、することがなくて暇でさ。俺様も一緒に行ってやろうか？」
ノアと話したい事が、たくさんあったのだけれど。
彼の返事は予想外のものだった。
「いいんですか……！？じゃあ、ボクの取材に付き合ってほしいです！」
「取材？」
「はい！ボク、新聞部に入ったんですけど、そこでとある事件を調査してまして……」
とある事件とは、ジエルが言っていたのと同じものと考えていいのだろうか。
“事件”の詳細が気になるシュンを見て、ノアは説明をし始める。
「“眠りネズミ事件”っていうんですけどね――」
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リリコス(プロフ) - おぉ!! (2020年8月10日 23時) (
レス) id: d250400d1f (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - リリコスさん» はい！ケレイブさんを筆頭に、ユキさん、ショウさん、スフェノスさん、ジエルさんから成る喧嘩グループが存在する、という事になりますね！ (2020年8月10日 23時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
リリコス(プロフ) - 割り込み失礼するですが、ということは喧嘩グループの存在が実在になると言うことでしょうか！ (2020年8月10日 23時) (レス) id: d250400d1f (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - アイコンさん» 了解しました！素敵なグループ名をありがとうございます(*´ `) (2020年8月10日 23時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
アイコン(プロフ) - Violent sinners バイアラント･シナーズ 暴力の罪人達 です！ (2020年8月10日 23時) (レス) id: 215c5317bc (このIDを非表示/違反報告)
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