ただ、傍にいるだけ。 2【忍足侑士】

By your side_47 ページ3

岳人達を連れてAを迎えに行ったら案の定、ちょっと不機嫌そうやった

ただ、無視してへんところを見るとまあ、上々やと思う



「……で、私はこれからもアンタを赤毛って呼べばいいの？」



その証拠にAは譲歩してやるつもりなのかそう問いかけて

詰まらなさそうに岳人に視線を向けた

岳人はと言えば…何に感動したのか知らんけど嬉しそうや…



「へへっ、意外と優しいじゃねぇか！向日岳人、よろしくな

「はいはい…尾前Aよ

……で、そっちは？」

「あぁ、俺は宍戸亮

こっちは芥川慈郎って…起きろ！お前が会いたいっつたんだろう！」



宍戸が自分の背中に乗ったジローを叩くと

腑抜けた声と共に目を覚まし、Aを見るなり目を輝かせた



「あーっ！！可愛い子、見つけたC〜！」

「ちょっ！放れろ！失礼にもほどがあるだろう、あーっ！もう

鬱陶しいわ、自分！！」




急なことで反応は遅れた様やけど認識するなり、叩き落された

…あぁ、怒ってしもた



「信じられへん、侑士！こんな奴いるなんて聞いてない」

「俺もあんま知らんけど起きたら元気になんねん、コイツ」

「ごめんー！でも、仕方ないじゃん！その子、マジマジ可愛E〜！

ってか、んっ？君が忍足の幼馴染？」

「……チッ、だったら何？」

「やっぱ、可愛E〜！」



もう一度、抱き着かれそうになると今度はヒョイと避けた

余程、嫌やったんやろうな…



「今それ以上、近寄らないなら知り合いぐらいは許してあげる

だから、近寄るな…！」

「えーっ！友達ぐらいまで欲しい！」

「譲歩する、だから…近づくな！」



警戒してる猫みたいや…

こんなAみるのも珍しいもんや

ジローも結構やるなぁ…Aにしたらたまったもんやあらへんけど

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