【刀剣乱舞】エ ラ ー 発 生【鶴丸国永】

十七個発生 ページ19

「まあ、国永の了承が取れればの話だがな」

　と言いながら苦笑する。
　三日月は一人思案顔になり、しばらくして「はっはっは」と笑いだす。

「やはり、そうであったか。 さっさと想いを伝えてしまえばいいものだと思うのだが」

　三日月がいきなり笑いだした理由が分からず、目を丸くする。

「(やはり、両想いであったか……。 しかし、肝心のAは気付いていないようだが)」

　Aは目をぱちくりさせながら、三日月を見ている。
　時たま首をかしげ、「想い？ 伝える？」などと言いながら思案顔になっている。

「ははっ。 いずれ分かる。 それよりももう眠った方がよいのではないのか？ 明日、出陣なのだろう？」

　三日月が言うと、Aは「そうだな」と言って部屋に戻った。
　それを見計らって「鶴よ。 聴いたか？」と話しかけると、鶴丸がひょこっと顔を出した。
　その顔は真っ赤に染まっている。

「……」

　顔を真っ赤にし、両手で隠している鶴丸が答えず、その横から一期がとてもいい笑顔で「ええ、バッチリ」と言った。

「おお、聴いたか。 どのあたりからだ？」

　三日月が一期に訊くと、一期は

「『この世界は広すぎる。 だが、国永となら、全て退屈せず見て行けそうな気がしてな』というあたりからです」

　少し高い声でAの声真似をしたかったのだろうが、全然似てない。
　三日月が笑顔で「そうか。 全然似てないな」と言う。
　一期はそれをスル−し、鶴丸に「鶴丸殿の、全てを見たいそうですよ」と誤解をかけられそうなことを言った。

「なっ！」

　鶴丸はさらに顔を真っ赤にする。
　その後鶴丸は、一晩中二人にいじられた。

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