｛56話：高鳴る｝ ページ8
『ぐるっ、ぺん、さん……』
思うように言葉が出ない。
この心臓の音がこの人に伝わっていないか心配になる。
きっと顔が赤らんでいるであろう私を見て、グルッペンさんは愉しそうに口角を上げた。
そのまま彼は私の耳元で優しく囁く。
Gr「…A。良い事を教えてやろう」
『っなん、ですか』
Gr「男と2人の時は言動に気を付けた方が良いぞ」
『…ぇ』
グルッペンさんは私の額にキスを落とす。
それだけで私の心臓の鼓動は早くなるのだった。
…ああ、私はこの人と話すと振り回されてばっかりだ。
Gr「…真っ赤だぞ。たった今言動には気を付けろと言ったではないか」
『これは、不可抗力です……』
Gr「可愛い奴だな。…ほら、そろそろ寝ないと明日に響くんじゃないか？」
『そうですね…って、ちょっ！？』
グルッペンさんは軽々しく私を持ち上げた。
…俗にいうお姫様抱っこだ。
そのまま彼は私を部屋まで運び、ベットに寝かせた。
私が赤くなった顔を手で隠していると、グルッペンさんは楽しそうに笑いながら口を開いた。
Gr「…A、おやすみ。今度はちゃんと寝るんだぞ」
『わかってますよ…』
Gr「ｯｸｸ…そうか、いい子だな」
グルッペンさんは私の頭を撫でる。
何故か凄く安心して、段々と眠くなってきた。
そんな私を見てグルッペンさんはにこりと笑い、私の瞼にまたキスを落とす。
……ほんと、ずるいと思う。そんな事されてドキドキしない訳ないじゃん。
そのままにしていると急激に眠気がやって来て、私はそのまま意識を手放した。
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鶴(プロフ) - コメントありがとうございます！作者は関西圏では無いので、キャラに合うような関西弁が出来ているか不安だったのですが、そう言って頂けるととても嬉しいです…！！！ (2021年2月16日 22時) (
レス) id: c881247ce8 (このIDを非表示/違反報告)
ばんのすけ。 - 完結、おめでとうございます。面白くて一気見してしまいました。ちなみに私が好きな推しはzmです。関西弁なのも似合っててグッときます！ (2021年2月16日 21時) (レス) id: b7bc451954 (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - 柚香さん» コメントありがとうございます、楽しんで頂けたようでとても嬉しいです！ (2020年6月23日 23時) (レス) id: f1f48612a8 (このIDを非表示/違反報告)
柚香(プロフ) - 完結おめでとうございます！すごくおもしろかったです (2020年6月23日 23時) (レス) id: f5da286a01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶴 | 作成日時：2020年6月1日 22時
