｛☆---Ci---☆｝ ページ49
他の生徒が続々と下校する中、私はコツコツと屋上への階段を上る。
何故かというと、チーノ君に呼ばれているからだ。
2人きりで話すのって久しぶりだな、もしかして何かあったのかな…そんなことを考えながら、私は扉を開いて屋上に出る。
屋上では、既にチーノ君が待っててくれていた。
Ci「あっ、A先輩！来てくれたんですね！」
『勿論、チーノ君の頼みなら。…どうかしたの？』
Ci「へへ、A先輩とお話したくって！」
そう言って嬉しそうにニコニコと笑うチーノ君。
なんだか可愛く見えてくる。
というか、話したいなら気軽に話しかけてくれていいのに…。
Ci「だっていつもA先輩の横には誰かいて、話しかけづらかったんすよ〜っ！」
『あぁ、そういう事ね。気にしなくていいよ？気軽に話しかけて！』
そう言われればいっぱいいるなあなんて呑気に考える。自分からグイグイ来る人いっぱいいるからなああの生徒会は……。確かにチーノ君達後輩からしたら自分から行きづらいかもしれない。
Ci「…A先輩って優しいですよね」
『んー？そんなことないけどなぁ？』
Ci「…そう…とこ…が…き…すよ…」
『え？』
チーノ君が小声でﾎﾞｿﾎﾞｿと何かを言っている。
うーん、私耳はいい方なんだけどな…。よく聞こえない……。私が聞き返そうとすると、チーノ君の方が先に口を開いた。
Ci「やっぱりなんでもないです！」
『えーっ！』
Ci「恥ずかしいんで言いません！」
『気になるじゃん！言ってよ〜！』
Ci「……そういう所が好きなんすよ。って言ったんです」
少し頬を赤らめて、そう言い放つチーノ君。
見えないはずなのに、ぐるぐる眼鏡の奥の、真剣そうなオレンジ色の瞳と目が合った。
その瞳は私を捉えて離さない。
『…へっ？…ちーの、君？』
Ci「A先輩、俺先輩に一目惚れしちゃったみたいなんです。…俺と付き合ってくれません？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 248人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鶴(プロフ) - コメントありがとうございます！作者は関西圏では無いので、キャラに合うような関西弁が出来ているか不安だったのですが、そう言って頂けるととても嬉しいです…！！！ (2021年2月16日 22時) (
レス) id: c881247ce8 (このIDを非表示/違反報告)
ばんのすけ。 - 完結、おめでとうございます。面白くて一気見してしまいました。ちなみに私が好きな推しはzmです。関西弁なのも似合っててグッときます！ (2021年2月16日 21時) (レス) id: b7bc451954 (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - 柚香さん» コメントありがとうございます、楽しんで頂けたようでとても嬉しいです！ (2020年6月23日 23時) (レス) id: f1f48612a8 (このIDを非表示/違反報告)
柚香(プロフ) - 完結おめでとうございます！すごくおもしろかったです (2020年6月23日 23時) (レス) id: f5da286a01 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鶴 | 作成日時：2020年6月1日 22時
