第117話 思考さん、停止 ページ20
説明しよう！
ただ今、私がお世話になっている我々国の幹部であるシャオロンさんとゼロきょ…
え？
『なっ、なん…あの…ッ』
「あー…」
ゾムさんの寝起きドッキリ以来だ。こんなに心臓がはち切れそうになってしまうのは。
わけが分からなくて目の前が白くなってくる。
当の本人であるシャオロンさんはなんか言語能力失ってるし、説明なんてしてくれそうにない。
「やば…抑えられんわぁ」
ごめん何が？
頭が疑問符だらけの私はなんとか顔を背ける。
勢いよく首を回した瞬間、光の雨が降った。
それはもう今日はほとんど見なかった見覚えのある光の粒。
それも雨と呼べるくらいに大量の粒達が。
『…嘘、まさか』
さっと血の気が引いて部屋にあった姿見を見る。
暖色系に曖昧だった色が一色に統一され、それは満開に咲いていた。
名前すら知らない突如元気になった花はシャオロンさんの瞳と同じ蜂蜜色に輝いている。
…なんか、ものすごくマズイかもしれない。
「ね、Aちゃん」
『はッはいぃぃ！』
溶けてしまいそうなくらい優しい声色に呼ばれて、ぐるぐると目が回る。
「…こっち向いて？」
少し不満げな声が聞こえて、心の中で悲鳴があがった。
例えお偉いさんのお願いでもそれだけは譲ることができない。
だって振り向いてしまえば軽く失神するだろう。いや最早意識無くしたほうが楽なのでは？
「頑なやなぁ…もうええわ」
『！？』
必死に顔を背けていたというのに抵抗虚しく、私の体は宙に浮いた。
思考さん、停止。
「へぇ、膝の裏ってこんな温かいんやね！お姫様抱っこなんて誰にもやったことなかったから知らんかったわ」
「Aちゃんが初めて！」
『ァ…』
こうなった原因は分かっている。
十中八九この花のせいだ。
…まさか勝手に魅了してしまう花だなんて。
魔法にかかっているシャオロンさんの瞳はどこかいつもより淀んで見える。
運ばれ、すとんとベットの上に下ろされた。
前に同じようなことをロボロさんがしてきたと思うが、あれは体調不良の私を運ぶためであって完全に正当なのだ。
これとあれとは訳が違う。
「そんなに真っ赤になってくれると期待してまうんやけど」
『いや、あの…』
期待も何も、そんな顔面偏差値であれば惚れない女性なんていないと思うのですが。
寝転がるのは絶対駄目だと思い上半身を起こしていたのが仇となり突然ぎゅっと腕を回され抱きしめられる。
目頭が何故か熱くなって目の前が歪んだ。
ほんとに、どうしよう。
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弦(プロフ) - どこかのじぇーけーさん» 嬉しい言葉ばかりで、夢主ではないですが泣いてしまいそうです。その言葉を心に噛み締めて突き進んでいこうと思います！処女作がこんなに続くと思ってませんでしたし…見てくれる方のおかげです！ありがとうございます！ (8月30日 2時) (
レス) id: c2360e86b7 (このIDを非表示/違反報告)
どこかのじぇーけー - やはり作者様の小説は最高ですね！更新は作者様の自由なので読者側がとやかく言える物ではないので！コメントに更新が途絶えた事を責める意図は全くありません！作者様のペースで更新して頂けると嬉しいです！どれだけ期間が空いても私はファンなので！ずっと好きです！ (8月29日 20時) (レス) @page38 id: 4a064ca36e (このIDを非表示/違反報告)
弦(プロフ) - どこかのじぇーけーさん» またもコメント、ありがとうございます！楽しんでいただけて心から嬉しいです！更新が途絶えていてすみません…少し色々ありまして。完結はちゃんとさせるつもりなので、気長に待っていただけると…！ (8月29日 10時) (レス) id: c2360e86b7 (このIDを非表示/違反報告)
どこかのじぇーけー - ずっと気になるところで更新が途絶えてたので、ドキドキしてたんですけど、今日も読もうって思って見に来たら更新されてる！？貴方が神でしたか…本当にありがとうございます…楽しませてもらってます！大好きです (8月28日 17時) (レス) @page30 id: 4a064ca36e (このIDを非表示/違反報告)
弦(プロフ) - コメントありがとうございます！貴重なお時間使ってまでも一気読みなんてとても嬉しい限りです…！好きと言っていただけるだけで励みになります！更新頑張ります！ (2023年1月30日 16時) (レス) id: c2360e86b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弦 | 作成日時：2022年12月6日 6時
