第110話 エミおじさん ページ13
何が起こるのかと、私はまだほんのりと温かい紅茶をなるべく音を立てないようにしながら口に含む。
「多様、編集…」
わくわくしていれば、ぶつぶつと何かを呟やく声がした途端に目の前にドスンッと重量感のある辞書のような本が落ちてきた。
『んぐっ…！？』
「あ、またやってもうた！スミマセン！！」
危うくお茶を吹きかけたが、段々びっくり要素に慣れてきたのか咳き込むだけで済むことができた。
机にお茶置いてなくてよかった…偉い、偉いぞ私！
「…これ、この世界の"戦争"という行為について私が分かる限りの情報を本に詰めました」
『は、ぁ…』
情報過多で軽くオーバーヒートだが、魔法を使ったのは分かった。
「うーん、説明したいのですが…ゾムさん」
もどかしそうに首を傾げ、ここにいない人の名前を出した。
談話室には私とエーミールさんしか
「何も仕掛けられてへんし、近くに人もおらんで」
人って驚きすぎると心臓強くなるというのは本当だったということを身を持って実感する。
瞬きの瞬間にいつの間にかエーミールさんの背後にゾムさんが立っていた。
そのビックリ光景に悲鳴はあげていない。慣れたからね。
…透明人間ですら見える私でも見えなかったということは天井か？と上を見ても照明しかなく。
もしかして天井に引っ付いてたりしてました？
そしていつから？
「そうですか…はぁ。ったく、やっぱりおったか」
「"曼荼羅"を感じたからな！最近その能力何しようとしたか忘れた時にしか使ってへんかったから、マトモに使えて良かったなエミおじさん！」
「いやまさにその通りですよ」
そんな買い物メモ的なガサツな使い方されてたのかい！！
と脳内ツッコミしつつ、顔は真顔を保ってます。
「なんや、相当驚くと思ってんけどなぁ」
『エーミールさんに慣らされたので』
少し残念そうにそう私にゾムさんが言ったので正直に答える。
別に怒ってはないけども、予告くらいしてほしかった。
今から本落ちてきますよ〜とか、大声出しますよ〜とか(完全それは無理ゲーだけどお願いだから心がけてほしい)
「…すみませんね、個人異能はあまり明かしてはいけなくて」
『あ、いえ別に』
まぁそれは薄々わかっている。
恐らく極一部が持っているだろうその個人異能について中々聞くことなかったし、私の個人異能…磁力の披露会の時だって周辺が封鎖されて従業員が来れないようにされていたから。
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弦(プロフ) - どこかのじぇーけーさん» 嬉しい言葉ばかりで、夢主ではないですが泣いてしまいそうです。その言葉を心に噛み締めて突き進んでいこうと思います！処女作がこんなに続くと思ってませんでしたし…見てくれる方のおかげです！ありがとうございます！ (8月30日 2時) (
レス) id: c2360e86b7 (このIDを非表示/違反報告)
どこかのじぇーけー - やはり作者様の小説は最高ですね！更新は作者様の自由なので読者側がとやかく言える物ではないので！コメントに更新が途絶えた事を責める意図は全くありません！作者様のペースで更新して頂けると嬉しいです！どれだけ期間が空いても私はファンなので！ずっと好きです！ (8月29日 20時) (レス) @page38 id: 4a064ca36e (このIDを非表示/違反報告)
弦(プロフ) - どこかのじぇーけーさん» またもコメント、ありがとうございます！楽しんでいただけて心から嬉しいです！更新が途絶えていてすみません…少し色々ありまして。完結はちゃんとさせるつもりなので、気長に待っていただけると…！ (8月29日 10時) (レス) id: c2360e86b7 (このIDを非表示/違反報告)
どこかのじぇーけー - ずっと気になるところで更新が途絶えてたので、ドキドキしてたんですけど、今日も読もうって思って見に来たら更新されてる！？貴方が神でしたか…本当にありがとうございます…楽しませてもらってます！大好きです (8月28日 17時) (レス) @page30 id: 4a064ca36e (このIDを非表示/違反報告)
弦(プロフ) - コメントありがとうございます！貴重なお時間使ってまでも一気読みなんてとても嬉しい限りです…！好きと言っていただけるだけで励みになります！更新頑張ります！ (2023年1月30日 16時) (レス) id: c2360e86b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弦 | 作成日時：2022年12月6日 6時
