4:お前が…スナイパーか？ ページ6
花巻side
何も考えず歩いて帰る
ここは一本道
逃げようにも逃げられない
前方に……
仮面を被った女性のような人
ヤバイ
俺は本能的にそう思った
その女は一瞬のように俺の前に来て
「……ごめんね、もう逃げられないよ」
ｯ!!!
ぞくりとした
相手は女、男の俺が走れば追いつかれることはない
意のままに後方に向かって出したことのないスピードで走った
強豪校の運動部に所属している俺でも息が途切れ途切れになるほどまで遠くへ走った
残念ながら街へ出ることが出来なかったが
ここまで来れば大丈夫だろう、そう思っていた
刹那
ｶﾞﾁｬ
突然銃が頭に向けられている音がした
脳を狙うように向けられた銃は恐怖以外のなんでもなかった。
「その1 私を調べてはいけない
その2 私を探してはいけない
その3 私を見たら…帰れない」
あぁ……もう終わるのか、と
くだらなかったけど…すげぇ楽しかった人生が……
そう思うと悲しみが溢れてきて
もっと生きたかったと、強く思った。
「……あんた、名前何ていうの」
「……は？」
「だから、名前」
突然その言葉を発せられ頭が回らなかった
「名前……は、花巻貴大……だ」
「花巻……ピンク……運動部……あぁそうか、あんたが。」
何のことだかさっぱり分からなかった
俺の特徴を述べられていたのは分かったが、その理由が不明だ
「花巻……アンタはもう帰っていい。”だが”…………私のことは決して誰にも話すな」
話したら……分かるよな…？
ﾊﾟｧﾝｯ
そう言い無機質な音を出して去っていった
その音は俺を捉えずに
「なん……だったんだ……今の…」
時間が経ってから警察官が来た
上の位のような奴に思いっきり睨まれたがさっきの事があってはもう何も怖くない
「お前が、スナイパーか…？」
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作者名：猫子 | 作成日時：2016年12月9日 2時
